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2025/6/18
【不燃電磁波シールド膜材】光洋産業、屋外テント対応素材で物流・防衛拠点、コンサート会場等で電波干渉防止
光洋産業は、屋外環境下でも電磁波シールド性能を発揮し、テント素材としても使用可能な「不燃電磁波シールド膜材」を2025年6月に発売する。
従来の電磁波シールド材としては、金属を含む硬質ボードや、薄いシート材が一般的だった。しかし、前者にはシールド環境の構築が大掛かりにならざるを得ずコストがかさむ、後者は強度が低く屋外使用が困難といったデメリットがあった。
そこで同社は、屋外環境下でも電磁波シールド性能を有するとともに、単独でテントなどの構造物を構築できる不燃シールド膜材を開発。物流、防衛など幅広い分野への採用を目指す。

「不燃」かつ「屋外でも単独使用可能」な電磁波シールド膜材
RFIDやワイヤレス無線など電磁波を活用した技術が普及するとともに、「電磁波を入れたくない、出したくないエリア」を区画することへのニーズは年々高まっている。
従来、電磁波シールド素材としては金属を含む硬質ボードや、薄いシート材が一般的だった。しかし、前者にはシールド環境の構築が大掛かりにならざるを得ずコストがかさむ、後者は強度が低く単独で構造物を作れないほか、屋外使用が困難といった弱点があった。
さらに不燃認定取得の電磁波シールド素材に絞ると、金属材料(アルミシートなど)を固定壁または石膏ボードなどの不燃ボードに貼り付けたものしかなく、施工の自由度が低い点も課題だった。
こうした背景から、屋外でも単独使用できる不燃電磁波シールド素材の開発が急務だった。
一般的なテント素材と同様に加工可能
そこで同社は、「不燃電磁波シールド膜(品番:SS001-M)」を開発。屋外環境でも電磁波シールド性能を失わず、単独でテントなどの構造物を構築できる強度を有する、既存シールド材の弱点をカバーした新素材である。

これまでの電磁波シールドシートは材料同士の接続も縫製またはテープのみだったが、同社の「不燃電磁波シールド膜(品番:SS001-M)」はライスター接合が可能な点も特徴だ。一般的な屋外テント素材と同じ感覚で加工できる。
単独でテント素材として使える不燃電磁波シールド膜材料は日本初*。従来は建築物(建屋)にて対応せざるを得なかったケースでも、本素材を使用することにより「大型テント、小型テント」にて屋内外を問わずシールドできるようになった。
【製品スペック】
・国土交通省 不燃認定番号「NM-5901」
・一般社団法人日本膜構造協会 B種膜材料認定番号「MMEM-0114」
・シールド性能:対応周波数 0.15MHz 18000MHz :シールド性能50db 以上
・赤外線反射率:99.9%(218 ㎛)、可視光透過率 0%(遮光)
・PVCによる防水仕様
・日本国内製造
*2025年6月、光洋産業株式会社調べ。国土交通省不燃認定取得かつ、一般社団法人日本膜構造協会 B種膜材料認定取得素材として

想定用途
■屋内・屋外テント倉庫
RFIDを使用している工場・倉庫・物流拠点の電波遮蔽など

■補給品保護シート
防衛分野の作戦司令用シールドテント、電子機器防御用シールドカバーなど

■屋外パビリオン・コンサート場
コンサートテント、サーカステント、万博パビリオンなどワイヤレス無線・ワイヤレスマイクを内部で使用している施設

■ドローン練習場など
電波干渉による影響を排除したいドローン練習場など

■電子機器カバー
パソコンや無線機などの保護および、電磁波の漏洩防止用途

担当者コメント
屋外の厳しい環境下でも「電磁波シールド性能」「膜材物性値」が変化しない材料・加工方法の選定に最も時間を割きました。
物流分野などの民間企業はもちろん、国防案件でもお役に立てる素材であると自負しています。また国内のみならず、海外へも販売網を広げていく計画です。
当社は素材の販売だけでなく、施工方法のアドバイスやシールド性能の測定サービスも提供しております。電磁波シールドでお困りの際は、ぜひ当社にご相談ください。
(光洋産業株式会社 真部)
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