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2025/5/14
【半導体】BASF、ルートヴィッヒスハーフェンで半導体グレードの硫酸を生産する新プラントに投資
・先端半導体製造工程を支える不可欠な超高純度化学品
・新たな生産能力で欧州におけるチップ製造の需要増に対応
BASF(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)は、先端半導体に不可欠な超高純度化学品である、半導体グレードの硫酸(H2SO4)の生産能力を拡大する。ドイツのルートヴィッヒスハーフェン拠点に新設される生産施設は、欧州で高まる先端半導体チップ製造の需要に対応する、最先端の純度性能を備える。稼働開始は主要顧客の生産能力増強に合わせ、2027年を予定している。BASFの投資額は数千万ユーロの規模となる見込み。
欧州ではチップ製造工場の新設や拡張が相次いでおり、硫酸をはじめとする半導体グレードの高品質かつ高純度化学品に対する需要が非常に高まっている。この需要の高まりは、BASFと緊密な協力関係にあるパートナーが欧州で新たなチップ製造工場を建設していることにより、さらに加速している。これらのチップは、自動車、モバイル通信、AIチップの用途で使用されている。BASFは、戦略的パートナーとの長期的な関係に基づき、半導体向け化学品のバリューチェーンに投資している。
今回の生産能力の拡大によって、地元生産による確実かつ安定した供給が可能となり、BASFのパートナーのサプライチェーンに対する信頼性が大幅に高まる。
ルートヴィッヒスハーフェンにあるBASFの化学品総合生産拠点の中心に位置するこの最新鋭の生産プラントでは、厳格な品質管理対策が施され、先端半導体の製造工程に必要な優れた純度と品質の化学品の安定供給を実現する。また、主要顧客が事業を展開する場所の近くで生産を行うことで、BASFはより適切に顧客のニーズに対応し、迅速なサポートを提供し、リードタイムを最小限に抑えることができるようになる。
BASF SE の取締役会メンバーで、ディスパージョン&レジン事業本部を担当するアヌープ・コタリは、次のように述べている。
「私たちは、半導体分野の主要企業から信頼を獲得してきたこと、そして欧州における先端半導体材料の将来的なサプライチェーンを確立する上で、そうした企業から選ばれるパートナーとして役に立てることを誇りに思います。今回の戦略的決定は、ルートヴィッヒスハーフェンのフェアブント拠点(統合生産拠点)をさらに活用しながら、欧州の先端半導体産業の成長を支援するというBASFのコミットメントを明確に示すものです。」
BASFは、半導体製造に不可欠な高純度の単一バルクケミカルや特殊な化学フォーミュレーションを供給するグローバルリーダー。洗浄、エッチング、金属蒸着、化学機械的平坦化(CMP:Chemical Mechanical Planarization)といった、半導体製造工程で主に使用される材料の包括的なポートフォリオを提供している。
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