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2024/5/29

【高速液体クロマトグラフ質量分析計】島津製作所、「LCMS-TQ RXシリーズ」発売

 島津製作所は5月29日にトリプル四重極型高速液体クロマトグラフ質量分析計「LCMS-8060RX」「LCMS-8050RX」「LCMS-8045RX」を国内外で発売した。「LCMS-TQ RXシリーズ」の3機種は同社製トリプル四重極(TQ)型の液体クロマトグラフ質量分析計(LC-MS)の基本性能を引き継ぎながら、さらに高い感度と安定性、簡便な操作性を実現した。同社はこれらのシリーズを医薬品・環境・食品分野の製造業や受託分析機関向けに販売する。

上段 トリプル四重極型高速液体クロマトグラフ質量分析計「LCMS-8060RX」
下段 左から「LCMS-8050RX」「LCMS-8045RX」

 医薬品や環境、食品分野における規制が厳しくなり、「安定性の高い装置で正確なデータを得たい」という需要が高まっている。特に、高い感度と選択性を持つTQ型LC-MSの世界市場は年率8%以上の成長が見込まれており、活用される分野や目的は多様化している。同市場の40%を占めるルーチン分析用途では、定められた手順通りに多数の試料を連続で測定するため、データの信頼性やダウンタイムの短さが重要。高い基本性能に加えて、安定性や操作性を有する装置が求められている。
 「LCMS-TQ RXシリーズ」は、イオン源を改良して、試料のイオン化をより安定させてデータの信頼性を高めた。測定前に装置状態を確認して装置校正(チューニング)を自動実行する機能や待機電力を最小化するエコロジーモードを搭載して、効率的かつ環境負荷の少ないラボ運用を実現する。島津製作所は本シリーズを通じて、医薬品や食品の開発、環境検査のラボ業務を効率化して、ヘルスケア・グリーン領域をはじめとする研究開発の発展に貢献する。
 新製品の特長は次の通り。
1. 高い安定性と測定感度でデータの信頼性を向上
 「LCMS-TQ RXシリーズ」は、イオン源に新開発した「CoreSprayノズル」を搭載。試料を噴霧するノズルの形状を改良してスプレーを均一にしたことで、分析データの安定性を向上させた。従来の一部機種に搭載していた「IonFocus」機能※を、本シリーズより全機種に標準搭載。イオンのみを効率的に質量分析計部へ導入することで、高い測定感度と頑健性を実現する。
2. 良好な装置状態を保ち、ラボ運用を効率化
 「パフォーマンス・コンシェルジュ」機能は、質量精度、スペクトル強度といった装置状態を測定開始前に確認して、結果に応じてチューニングを自動実行する。常に最適な装置状態を維持することで、チューニング時期の管理やダウンタイムを低減する。
3. 装置自ら消費電力を最適化、ラボと環境の負荷を低減
 「エコロジーモード」は、装置が自ら使用状況をモニタリングして一定時間装置を使用していない場合には自動でシャットダウンする。従来、測定の終了後も行っていた装置内の温調などを最小限に抑えることで、電力消費量を従来比約31%削減する。
※流体解析・電場解析技術を活用してイオンを効率的に質量分析計に取り込むことで、汚れ成分を除去して高感度と頑健性を実現する島津製作所独自のイオン源。従来は「LCMS-8060NX」にのみ搭載
 希望販売価格は「LCMS-8060RX」4950万円(税込)~、「LCMS-8050RX」3575万円(税込)~、「LCMS-8045RX」2950万円(税込)~。販売目標は発売後1年間に国内外合わせて750台(3機種合計)。

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コンバーティングプロダクツ&テクノロジー

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