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2025/1/24

【Printing】ハイデルベルグ、創業175周年を迎える記念の年を成長戦略とともにスタート

■成長戦略:中期的な売上成長見込みは3億ユーロ以上
■コアビジネスの成長基盤:パッケージ、デジタル印刷、ソフトウェアおよびライフサイクルビジネス
■産業ビジネス:さらなる拡大に注力
 Heidelberger Druckmaschinen AG(ハイデルベルグ)は、2025年の創業175周年に向けて成長戦略を掲げている。ハイデルベルグは2025年3月11日に、創業175周年を迎える。1世紀半以上前にドイツのプファルツ地方フランケンタールでつり鐘の鋳造所として始まったハイデルベルグは、印刷会社向けおよびパッケージアプリケーション向けの総合ソリューションプロバイダーとして、世界をリードするテクノロジー企業へと発展した。明確な成長戦略を掲げながら、ハイデルベルグは今後も未来の課題に挑み続ける。

1921年に発表された自動プラテン印刷機は、毎時3000枚の印刷能力を誇るハイデルベルグのベストセラーであり、精度、性能、信頼性を象徴する最高傑作


 「市場での地位を拡大するために、当社はパッケージやデジタル印刷、ソフトウェアやライフサイクルビジネスといったにおけるコアビジネス成長の可能性をますます追求して行きます」とハイデルベルグのユルゲン・オトCEOは述べている。「また、成長を続けるグリーンテクノロジー市場への取り組みも継続していきます。これには、高精度機械工学、自動車産業、充電インフラおよびソフトウェア、新しい水素テクノロジーといった主要分野が含まれます」。 ハイデルベルグは、業績を強化し効率性を高めながら、2028/2029会計年度までに、すべての戦略的イニシアティブにより3億ユーロ以上の売上増加を見込んでいる。

2014年以降、パッケージ市場は大幅な成長を遂げている
 ハイデルベルグは、高まり続ける世界的なパッケージ需要の波に乗って成長している。パッケージの最終顧客市場は、過去10年間で世界的に60%以上も成長している。 ハイデルベルグはプラスチックやホイルから紙ベースのパッケージへの世界的な傾向に対応し、ソレニス社との協力により、特に食品業界向けにリサイクル可能なパッケージの印刷ソリューションを今後提供していく予定。ハイデルベルグはすでにパッケージ部門で売上高の50%以上を占めている。そして、その成長傾向はさらに上昇して行くことは明らかである。

ハイデルベルグは成長する産業用デジタル印刷の市場機会を活かす
 市場予測によると、ハイデルベルグが関連するデジタル印刷市場(サービスおよび消耗品を含む)は、現在の約50億ユーロから、2029年には75億ユーロに成長すると見込まれている。 ハイデルベルグはキヤノンとの提携を含め、その製品ラインナップを大幅に拡充してきた。 これによりデジタル印刷ソリューションの売上は大幅に増加する見込み。 来期からの受注状況は、すでにこれを証明している。

将来性が高いインターナショナルビジネス
 ハイデルベルグは、世界最大級の販売・サービスネットワークを持っており、世界約170カ国に展開する強力な国際的基盤を、さらなる売上成長の原動力と捉えている。同社は、特にアジア、米国、新興市場などの成長市場において、この国際化をさらに拡大していく予定。ハイデルベルグは、特に中国において、現地生産とマスターワーク社との提携により、最高の体制を整えている。ハイデルベルグの事業の85%以上は、すでにドイツ国外で展開されている。

テクノロジーセグメントにおける産業向けビジネスの拡大に注力
 もう1つの中心となる取り組みは、ハイデルベルグの産業事業における新たな製品分野、市場、産業の開拓。この目的のために、ハイデルベルグは広範なスキル、専門知識、リソースをすでに印刷業界以外、特に高精度機械工学、自動車産業、電気自動車、水素といった各分野で活用している。また、ハイデルベルグは、他社の製品を効率的に工業化もしくは製造するために、その専門知識や設備能力を他社に提供することも増えている。

175年の歴史:何十年にもわたって技術革新、品質、信頼性をもって印刷業界を牽引してきた
 ハイデルベルグ社は、175年にわたり、革新性、最高品質、そして最大限の信頼性をもって印刷業界を牽引してきた。 その歴史を通じて、当社は「オリジナルハイデルベルグティーゲル」や枚葉オフセット印刷機「スピードマスター」シリーズなどの画期的な開発により、新たなスタンダードを幾度となく打ち立ててきた。 「ハイデルベルグ社の175年の歴史は、一貫性、革新力、そして将来性への証です」とユルゲン・オトCEOは語る。「過去175年間の素晴らしい業績の積み重ねにより、当社は現在の市場での地位、従業員の専門知識、世界中の顧客との関係を基盤に、今後さらに成長していくことを目指しています」。

1974年、ハイデルベルグ社の枚葉オフセット印刷機スピードマスターシリーズが初めて発表され、毎時11000枚の印刷速度を初めて実現した。このシリーズは、今日に至るまでハイデルベルグが市場をリードする基盤となってきた
drupa 2024で展示された、毎時最大21000枚のピークパフォーマンスを誇る高度に自動化されたスピードマスターXL106は、完全自動運転印刷を可能にする

年間を通して数多くの周年記念イベントを開催
 ハイデルベルグは、顧客、社員、パートナー企業とともに、さまざまなイベントや活動を通じて、記念の年を祝う。例えば夏には、ウィスロッホ-ヴァルドルフの本社にある、リニューアルされたデモンストレーションセンター「ホーム・オブ・プリント」で、1週間にわたる記念式典が開催される。世界中から顧客、サプライヤー、パートナー、政界や業界の代表者が招かれ、記念式典が執り行われる。さらに、各拠点の従業員を対象としたファミリーデーも予定されている。また、記念誌ではハイデルベルグの歴史が紹介され、未来が描かれる。
 世界中で約9500人の従業員を擁し、中国やアメリカをはじめ、複数の国や地域に生産拠点を持ち、業界で最も規模の大きい販売・サービスネットワークを展開するハイデルベルグは、今日ではドイツを代表する真のグローバル企業であり、世界のマーケットリーダーとなっている。「ハイデルベルグの歴史は、起業家精神、技術的専門知識、そして当社の従業員の優れた創造力が、長年にわたって企業に、そしてさらには業界全体に、今日まで多大な影響を与え続けてきたことを、はっきりと示しています」とオトCEOは結ぶ。

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