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2025/2/20

【Printing】CCL Label (Thai)、が旭化成をキーパートナーに迎えた「Sustainability Day Southeast Asia」開催。旭化成は、Solvent ZEROへのロードマップを示し、持続可能性に配慮したフレキソ印刷の調査結果を紹介

<タイ・バンコク、2025年2月10日>旭化成の子会社であり、フレキソ印刷用感光性樹脂版開発のパイオニアであるアサヒフォトプロダクツ社は、2025年1月21日にタイ・バンコクのCCL ASEAN本社で開催された「Sustainability Day Southeast Asia」に主要パートナーとして参加したことを発表した。同イベントには、ASEAN地域の業界リーダー、イノベーター、ブランドオーナーが一堂に会し、パッケージングと印刷の持続可能性を推進するためのアイデアや技術について意見を交換した。

 イベントは、CCL Industries Inc.の副社長であるReinhard Streit氏の歓迎の挨拶で幕を開け、タイでのプラスチック排出量削減に関するパネルディスカッションや、最先端のサステナブル技術に関する意見交換、デモンストレーションが行われた。
 CCL Label (Thai) Ltd.のゼネラルマネージャーであるRonnapop Viraratt氏は、「このイベントの主な目的は、ラベルの原材料や印刷版メーカーからプラスチックボトルのリサイクル業者まで、パッケージングにおける持続可能性のさまざまな側面を来場者に示すことです。旭化成は、フレキソ印刷用樹脂版のサステナビリティを常に次のステップへと押し上げています。イベント参加者が本イベントを教育的で興味深いと感じ、これから私たち全員が協力して世界に貢献できることを願っています」と述べた。

 旭化成はこのイベントにおいて、フレキソ印刷とグラビア印刷を環境への影響の観点から比較した最新の調査結果を発表した。この調査では、水現像タイプのフレキソ印刷樹脂版と水性インキを使用したフレキソ印刷が、溶剤インキを使用したグラビア印刷と比較して、二酸化炭素排出量を最大35倍削減できることが実証された。この結果を通じて、フレキソ印刷の環境面での優位性を示し、より持続可能なパッケージングソリューションの可能性をイベント参加者に紹介した。
 統計によると、米国とヨーロッパのフィルム包装市場ではフレキソ印刷が広く普及しており、米国では市場の約70%、ヨーロッパでは約50%のパッケージがフレキソ印刷で印刷されている。一方で、アジア、特に中国ではグラビア印刷が主流であり、フィルム包装市場の90%以上を占めている。
 旭化成は、水現像フレキソ印刷樹脂版「AWP」により、フレキソ印刷樹脂版の製版工程での溶剤使用を無くすことを可能にしている。このアプローチは、旭化成が掲げる「Solvent ZERO」の方針に沿ったものであり、フレキソ印刷樹脂版の製版工程における溶剤使用量の削減を目指すものである。
 各国で環境規制の強化が進む中、企業はサステナビリティ活動に一層注力しており、旭化成のAWPは、印刷品質と環境対応のバランスが取れたソリューションとして広く市場に受け入れられている。
 旭化成 感光材事業部の井川智博氏は、「環境に配慮した印刷ソリューションに対する需要が高まる中、当社の水現像フレキソ印刷樹脂版AWPは、品質や生産性を損なうことなく、製版現場での溶剤使用を無くし、GHG排出量を削減することが可能です。今回のイベントへの参加は、製版印刷業界に持続可能なイノベーションを提供し続けるという当社の理念に基づいています」と述べた。
 旭化成のサステナビリティ戦略は、「世界の人びとの“いのち”と“くらし”に貢献します。」という旭化成グループのミッションに深く根ざしている。旭化成グループでは、低炭素社会の実現に向けて、2050年までにカーボンニュートラル(実質排出ゼロ)を達成することを目標に掲げている。CCL Sustainability Day ASEANのようなイベントは、カーボンニュートラル実現に向けた取り組みの方向性を確認し、市場に対してメッセージを発信し続ける貴重な機会となる。

 同イベントでは、Avery Dennison (Thailand) Ltd、Krones Thailand Co., Ltd、ENVICCO Limited、LEONHARD KURZ Stiftung & Co. KGなど、CCL Label (Thai) Ltd.の他のパートナー企業もサステナビリティに関する発表を行い、製版印刷業界のさまざまな観点から持続可能なパッケージングやリサイクルのソリューションに関する最新技術を紹介した。また、CCL Label (Thai) Ltd.の最先端工場のガイド付きツアーも実施され、参加者は最新の印刷設備やサステナビリティ施策を見学する機会を得た。
 イベントは、CCL Industries Inc.の最高経営責任者であるGeoffrey Martin氏による力強い閉会スピーチをもって、大盛況のうちに幕を閉じた。

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