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2025/1/16
【PV】PXPの営農型「曲がる太陽電池」、NEDO新エネ事業に採択

NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の2024年度第2回「新エネルギー等のシーズ発掘・事業化に向けた技術研究開発事業」(新エネ中小・スタートアップ支援制度)に係る公募において、PXPの「低コスト施設営農型太陽光発電を可能とする高耐久軽量太陽光パネルの開発」がフェーズC(実用化研究開発)事業に採択された。
気候変動問題への対応についての世界的な関心が高まる中、脱炭素化の流れが加速しており、我が国のエネルギー基本計画に示される再生可能エネルギーの主力電源化に向けて、再生可能エネルギーの導入加速が急務となっている。しかしながら、我が国の太陽光設備はすでに世界一過密となっており、従来型の太陽光パネルを設置するための適地が大幅に不足している。
そこで、従来の野立ておよび住宅屋根以外の新領域に太陽光発電の導入を促進していくことが不可欠となっている。その中で農業分野への太陽光発電の導入が非常に大きく期待されているが、営農型太陽光発電はコストの問題、法令のしがらみ、耕作物収穫量の低下などにより普及がなかなか進まない状況となっている。
この中で、ビニルハウス等を利用する施設営農型太陽光発電は、適切な軽量太陽光パネルが開発された場合、補強工事をすることなく躯体をそのまま太陽光パネルの架台として利用できることから、設置コストを大幅に削減できるポテンシャルを秘めている。また、施設農業の40%近くは太陽光パネルで一部遮られた間接光で十分育つ作物となっており、太陽光発電とマッチングする。さらに、施設農業の50%弱は温調を備えており、太陽光パネルで発電した電力をその場で電力価値の高い自家消費できる要件が揃っている。 これらの要件を満たす、経済性の十分成り立つ可能性が高い施設営農型太陽光発電の導入ポテンシャルは10GW(原子力発電10基分の1000万kW)以上と見積もられ、再生可能エネルギーの主力電源化に大きく貢献し得る市場と考えられる。
PXPは、施設営農型太陽光発電を低コスト化し、大幅に普及させることを目指しており、同事業は丈夫で長持ち、簡単取り付け可能な新型軽量太陽光パネルを開発し、それを用いて実際にハウス農業での実証を行い、有効性を検証することを目的としている。
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