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2025/5/8
【Recycle】三菱ケミカル、ガスバリア性樹脂「ソアノール」・リサイクル助剤「ソアレジン」などの食品包装用多層フィルムのリサイクル認証取得
三菱ケミカルの食品包装材などに使われるガスバリア性樹脂「ソアノール™」とリサイクル助剤「ソアレジン™」を含む多層フィルムが、米国のリサイクル認証機関 The Association of Plastic Recyclers(APR)のリサイクル認証を取得した。
ソアノール™は、同社独自技術によって開発された高いガスバリア性、耐油性、透明性を持つエチレン・ビニルアルコール共重合樹脂(EVOH)。食品包装材として用いることで、食品の風味や品質を長持ちさせ食品ロス削減に貢献する。また、他素材に比べて薄膜化が可能でプラスチック使用量の削減にも貢献することから、環境配慮型の素材として世界で需要が拡大している。食品包装材をはじめとするプラスチック製品は資源循環の観点からリサイクルが求められ、リサイクル性に優れる素材の開発が進んでいる。
同社は APRにおいて、ソアノール™含有率 15wt%のポリエチレンベース多層フィルム(本多層フィルム)がリサイクル可能であるとの認証を取得。また、他の樹脂との相溶性を高め、リサイクル材の品質を向上させるソアレジン™を併用した場合においても、本多層フィルムのリサイクルが可能と認証された。
さらに、APRによるリサイクル認証取得に基づき、リサイクル性表示ラベルシステムHow2Recycle のpre-qualification letter※1も取得した。
このリサイクル認証とpre-qualification letterの取得は、ソアノール™が食品ロスの削減のみならず、資源循環にも貢献する素材であることを示したものと言える。
同社は、三菱ケミカルグループの経営ビジョン「KAITEKI Vision 35」において「食の品質保持」を注力事業領域のひとつに挙げている。食の品質保持を支える環境配慮型の素材の提供によって、社会のサステナビリティ実現に貢献していく。
■The Association of Plastic Recyclersの概要
・設 立:1992年
・所在地:米国 ワシントン D.C.
・代表者:Steve Alexander
・サイト:https://plasticsrecycling.org/
■How2Recycle の概要
・設 立:2012年
・所在地:米国 バージニア州
・代表者:Karen Hagerman
・サイト:https://greenblue.org/projects/how2recycle
※1 How2Recycle のリサイクル性ラベルを最終製品に表示するにあたり、ソアノール™を使用する最終および中間ユーザーのラベル取得プロセスを簡略化し容易にするレター
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