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2024/3/15
【ウェーハ表面検査装置】日立ハイテク、「LS9300AD」を発売
日立ハイテクは、低アスペクトな微小欠陥の検出を可能にした高感度・高スループットな本製品をウェーハメーカーに提供することで、お客さまのウェーハ出荷時の検査コスト削減および半導体デバイス製造における歩留まり向上に貢献する。
*1低アスペクト:アスペクト比とは、広義には長方形の縦横比を表し、本リリースにおいて、「低アスペクト」とは、ウェーハ表面および裏面に存在する凹凸状の欠陥において、深さと幅の比率が極めて小さい微小欠陥を指す。
*2 ウェーハエッジグリップ方式:検査時のウェーハ固定を端(エッジ)のみにする方法
■新製品開発の背景
パターンなし(回路パターン形成前)ウェーハ表面および裏面検査は、ウェーハ出荷・受け入れ時の品質保証やさまざまな半導体デバイス製造工程の異物管理などに適用されてきた。
ウェーハメーカーにおいては、ウェーハ製造の過程で発生する欠陥や異物を検査する品質管理に活用されている。昨今では、半導体デバイスの微細化・複雑化に伴い、半導体デバイスの製造工程において歩留まりに影響を与える欠陥・異物のサイズも微小になり、ウェーハ表面・裏面に存在する低アスペクトな微小欠陥を含めたあらゆるタイプの欠陥管理のニーズが高まっている。また、社会環境の変化に応じて用途や使用量が拡大し、半導体生産量の増加が予想される中、検査コスト抑制の観点からも、高感度かつ高スループットな検査装置が求められている。
■主な新技術
同製品では、従来の暗視野式レーザー散乱に加え、新技術であるDIC光学系を搭載することにより、高感度・高スループット検査と低アスペクトな微小欠陥検出の両立を実現した。
(1) DIC光学系の搭載
暗視野用レーザーをウェーハ表面に照射しながら、DIC用レーザーからも分離した2光線をウェーハ表面の異なる2点に照射する。DIC用レーザーから照射した2点において、ウェーハ表面の高さに相違がある場合、そこから生じる微分干渉信号の位相差より、高コントラストなウェーハ表面の凹凸画像を形する。これにより、従来検出が難しかったウェーハ表面に存在する低アスペクト微小欠陥の高さ、面積、位置情報などが検出可能。
(2) DIC対応新データ処理システムの採用
DIC光学系の搭載に伴い、暗視野式レーザー散乱光学系とDIC光学系により得られる欠陥情報のデータ処理システムをそれぞれに搭載した。これにより、暗視野式レーザー散乱とDIC光学系の検査マップを同時に出力でき、検査の迅速性を維持しながら、低アスペクトな欠陥データを含む高感度な検査を実現した。
日立ハイテクは、本製品をはじめとする光学技術を用いたウェーハ検査装置や電子線技術を用いた測長SEM(CD-SEM*3)などの製品を通して、お客さまの半導体製造プロセスにおける加工・計測・検査工程での多様なニーズに対応していく。
今後も、プロダクトにデジタルを加えた革新的なソリューションをタイムリーに提供し続けるとともに、お客さまとともに新たな価値を創造し、最先端のモノづくりに貢献する。
*3 CD-SEM(Critical Dimension-Scanning Electron Microscope):ウェーハ上に形成された半導体の微細な回路パターンの線幅や穴径等の寸法を高精度に計測する装置
■「LSシリーズ」製品紹介ウェブサイト
https://www.hitachi-hightech.com/jp/ja/products/semiconductor-manufacturing/cd-sem/inspection-solution/ls.html
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