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2024/4/9

【CFP】大日本印刷、9種の製品群で信頼性の高いCO2排出量データの提供可能

 大日本印刷(DNP)は、自社製品のカーボンフットプリント(CFP)*を算定・検証するシステムにおいて、2024年3月28日、サステナブル経営推進機構(SuMPO)の「SuMPO/第三者認証型カーボンフットプリント包括算定制度」の認証取得範囲を拡大した。2022年4月に同認証を取得した3種のパッケージ製品群「紙器」「軟包装」「成形品」に加え、今回新たに「出版印刷物」「商業印刷物」「証券印刷物」「熱転写プリンターメディア」「建材用化粧シート」「自動車内外装用加飾フィルム」の6種の認証を取得した。この認証に基づくDNPのCFP算定システムを通じて、2024年4月から、9種の製品群で信頼性の高いCFPデータの提供が可能になる。
*カーボンフットプリント:製品のライフサイクル(原材料調達、生産、流通・販売、使用・維持管理、廃棄・リサイクル)における温室効果ガス(GHG)排出量をCO2量に換算し表示するもの
背景
 昨今、気候変動による影響が顕在化し、環境・社会・経済に大きな影響を及ぼしているなか、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みが加速している。企業に対しては、サプライチェーン全体を通じた温室効果ガス(GHG)排出量の削減や定量的かつ透明性の高い情報の開示が求められている。こうしたなか、製品・サービスのCFPの算定は、事業活動による環境影響の定量的な評価や、ステークホルダーとのコミュニケーションにおいて活用できるとともに、製品・サービスや企業価値の向上につながる手段として注目されている。
 DNPは、これまで製品・サービスのライフサイクルにおけるCFPを算定し、新たな事業の企画・開発に活かすほか、算定結果を可能な範囲で社外に開示してきた。さらに近年、算定結果の開示ニーズはますます高まり、同時に算定結果の信頼性向上が求められるようになってきている。こうしたニーズを受けてDNPでは、信頼性の高いCFPを迅速に算定・提供する仕組みの構築を進め、2022年4月には3種のパッケージ製品群で第一号となる「SuMPO/第三者認証型カーボンフットプリント包括算定制度」の認証を取得し、今回新たに6種の製品群を認証範囲に追加した。
対象製品群拡大のポイント
 「SuMPO/第三者認証型カーボンフットプリント包括算定制度」は、CFPの算定方法と算定結果の検証を含むマネジメント体制について、ISO14040:2006、ISO14044:2006に基づく妥当性を審査し、一定の品質を担保しながら算定結果を公開できるシステムとして認証を受ける制度。
 DNPは、先行してこの認証を取得していた3種のパッケージ製品群での経験・知見を活かし、新たに「出版印刷物」「商業印刷物」「証券印刷物」「熱転写プリンターメディア」「建材用化粧シート」「自動車内外装用加飾フィルム」をマネジメント体制に加え、認証を取得した。
 2024年4月以降、SuMPOの認証を得た9種の製品群のCFP算定システムにより、第三者認証で信頼性を高めたCO2排出量データの提供が可能。
今後の展開
 DNPは今回認証されたCFP算定システムを通じて、自社の製品・サービスにおける信頼性の高いCFPの算定と活用を進めていく。このデータを社内外のステークホルダーとのコミュニケーションに活用し、サプライチェーン全体のカーボンニュートラル実現に向けた取り組みを強化・加速する。

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