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2024/5/15
【半導体】SEMI、世界半導体製造産業の主要指標は2024年1Qに改善
SEMI(本部:米国カリフォルニア州ミルピタス)は5月14日(米国時間)、TechInsightsと共同で発行した最新のSemiconductor Manufacturing Monitorレポートにおいて、世界の半導体製造産業が2024年1Q(第1四半期)に、電子機器売上高の増加、在庫の安定化、前工程ファブ生産能力拡大による改善の兆候があったことを発表した。今年下半期には、業界の力強い成長が予測される。
2024年1Qの電子機器売上高は前年同期比1%増となり、2024年2Qには同5%増が予測されている。ICの売上高は、2024年1Qに前年同期比22%増の旺盛な成長をしており、2024年2Qには、ハイパフォーマンス・コンピューティング(HPC)用チップの出荷増とメモリ価格の改善継続により、21%増加することが予想されている。ICの在庫水準は2024年1Qに安定化し、2Qには改善する見込み。
前工程ファブの生産能力増加が継続し、2024年1Qの1.2%増の後、2Qには1.4%増加し、同生産能力が4,000万枚(300mmウェーハ換算)を超えることが予測される。中国は引き続き全地域の中で最も高い生産能力の伸びを記録している。しかし、ファブ稼働率、特に成熟ノードの稼働率は依然として懸念材料であり、2024年前半に回復する兆しはない。2024年1Qのメモリファブ稼働率は、供給が厳格に管理された結果、予想を下回った。
ファブ稼働率の傾向を反映して、半導体の設備投資は引き続き慎重。2023年4Qに前年同期比17%減となった後、2024年1Qも11%減少したが、2024年2Qは0.7%増となる見込み。2024年2Qは、メモリ関連の設備投資の伸びが非メモリ分野を若干上回り、8%増が見込まれている。
SEMIの市場情報担当シニア・ディレクタ Clark Tseng(クラーク・ツェン)氏は次のように述べている。
「需要が回復している半導体分野はいくつかありますが、回復のペースにはバラつきがあります。AIチップと広帯域メモリは、現在最も需要が高いデバイスであり、これら分野の設備投資と生産能力の増加につながっています。しかし、AIチップは少数のサプライヤーに依存しているため、IC出荷増への影響は依然として限定的です」
TechInsightsの市場分析担当ディレクタ Boris Metodiev(ボリス・メトディーフ)氏は次のように述べている。
「2024年上半期の半導体需要にはバラつきがあり、メモリとロジックは生成AI需要の急増により回復をしていますが、アナログ、ディスクリート、オプトエレクトロニクスでは、コンシューマ市場の回復の遅れと車載・産業市場の需要後退が相まって、若干の調整がありました。本格的な回復は、AIのエッジへの拡大が消費者需要を押し上げる今年下半期になる可能性が高いでしょう。車載および産業市場は、金利引き下げにより消費者の購買力が高まり、在庫が減少する今年後半から成長軌道に戻ることが予測されます」
Semiconductor Manufacturing Monitor(SMM)レポートは、半導体製造産業を、製造装置やファブ生産能力から、半導体、電子機器の売上高までをカバーしている。レポートには半導体製造サプライチェーンの2年間の四半期実績データと1Qの予測が提供され、これには主要IDM、ファブレス、ファウンドリ、OSAT、装置企業の情報が含まれている。
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