アーカイブ情報
2024/10/2
【大阪・関西万博】ちとせ、日本館内の藻類が主役となる「Farm Area」の展示に技術監修者として協力
ちとせグループの中核法人であるちとせ研究所(以下、ちとせ)は、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の事業「グリーンイノベーション基金事業(GI基金事業)」に採択されたテーマの一環として、2025年大阪・関西万博日本政府館内の藻類が主役となる「Farm Area(ファームエリア)」の展示に技術監修者として協力する。
日本館「ファームエリア」では藻類が主役に
日本館は「いのちと、いのちの、あいだに」をテーマに、「Farm Area(ファームエリア)」「Plant Area(プラントエリア)」「Factory Area(ファクトリーエリア)」の3つのエリアで構成されている。円環状の館内は、生態系の循環や資源の循環など、あらゆる「循環」を演出する仕掛けが施されており、来場者自身もあらゆるいのちとの繋がりの中で生かされている存在として、地球という大きな循環の一部であることに気づかされる造りとなっている。
ファームエリアでは、限りある化石資源への過度な依存や食糧不足などの社会課題を解決し得る存在として無限の可能性を持つ「藻類」が主役。藻類は、光合成を通じて太陽エネルギーを効率的に蓄え多様な有機物を生み出し、そのまま食品や飼料となるだけでなく、これを処理した原料から燃料、食品、化粧品、化成品や飼料など様々な素材への応用も可能で、循環型社会を構築するための重要なファクターとして注目されている。
ちとせの藻類事業について
ちとせグループは「生き物たちの力と共に千年先までもっと豊かに」をビジョンに掲げ、全ての産業のバイオ化を推進すべく、かねてより藻類に着目し、藻類関連の技術開発を行ってきた。2021年には様々な業界のプレイヤーと立場や業種を越えて協働しながら藻類基点の産業を構築するプロジェクト「MATSURI」を発足し、人々の生活を支える藻類製品を普及させるべく、生産規模の拡大と多角的な用途開発を同時に進めている。
藻類生産規模の拡大においては、2018年8月に0.1haを、そして2023年4月に5haの施設CHITOSE Carbon Capture Central(C4)を竣工させた※1。現在は100haの施設※2の開所に向け準備を進めている。これらの施設では、光エネルギーを効率的に利用し、少量の水で藻類を育てることが可能な独自の装置、フラットパネル型のフォトバイオリアクターを採用している。日本館ファームエリアでは、メイン展示の1つとして、会期中フォトバイオリアクターを用いた藻類の培養が実際に行われる。このフォトバイオリアクター以外の藻類関連の展示にも、ちとせは技術監修者として協力している。
この度の展示協力は、ちとせがこれまで培ってきた世界最高峰の技術と知見を活かし、藻類をはじめバイオエコノミーの可能性を世界に広めるかつてない好機と考えている。日本館「ファームエリア」の展示の技術監修を通じ、持続可能な未来を多くの人に認知いただくことで、藻類産業の発展に貢献していく。
※1 NEDOのバイオジェット燃料生産技術開発事業の成果によるもの。
https://www.nedo.go.jp/activities/ZZJP_100127.html
※2 NEDOのグリーンイノベーション基金で採択された研究開発事業の成果によるもの。
https://green-innovation.nedo.go.jp/project/bio-manufacturing-technology/
- カテゴリー
- コンバーティングニュース