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2025/3/28

【農業用緩衝材】ダイセル、DMノバフォームの株式を事業承継機構へ譲渡

 ダイセルは、事業承継機構(JSK)の特別目的会社であるJSK14と株式譲渡契約を締結し、2025年3月27日付にて、同社の連結子会社であったDMノバフォームのすべての株式を譲渡した*1
 ダイセルは、同社の中期戦略「Accelerate 2025」に沿った事業構造の転換を推進する中で、中期戦略の実現とDMノバフォームの安定した事業継続を目指すためには、DMノバフォームの強みや可能性を十分に理解し、中長期的な視点で支援いただけるベストオーナーを探索することが、各ステークホルダーにとって最適な選択肢と判断した。
 また、ベストオーナーの探索に当たっては、DMノバフォームが長野・青森・岡山で約200人を雇用し、地域経済に貢献していることを踏まえ、従業員の雇用維持と企業風土の尊重を最優先に考えてもらえることを条件の1つとした。
 DMノバフォームは、1967年の設立以来、高発泡プラスチックの技術力を深耕し、環境に配慮した信頼性の高い様々な緩衝材を開発・製造してきた。現在、農業用・工業用の様々な製品群を擁するに至っているが、果実の出荷時に使用する包装用クッション材では国内トップの出荷量を誇り、果実の流通には欠かせない存在となっている。また、長野工場(本社)、青森工場および岡山工場の3拠点より全国に高品質な製品を安定的に供給しており、取引先から高い評価を得ている。
 JSKは「日本の宝である中小企業を残す」「雇用・経済・安全を子孫に残す」を事業目的とし、株式の永久保有(転売しない・統合しない・移転しない)を前提に事業承継投資と承継先の経営支援を展開しており、中長期的視点での中小企業支援を実践している。また、元経営者や専門家などの人材を揃え手厚い支援体制を敷いており、支援実績も豊富なことから、DMノバフォームを託すことのできるベストオーナーと判断し、同社が設立する特別目的会社JSK14へDMノバフォームのすべての株式を譲渡することにした。
*1 ダイセルは、DMノバフォームの株主である三井化学より、その保有するDMノバフォームの株式(発行済み株式の35%相当)をすべて譲り受け、DMノバフォームを同社の完全子会社にした上で、JSK14に譲渡する。JSK14はJSKがDMノバフォームの株式を譲り受けるために100%出資にて設立した特別目的会社。

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