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2026/5/22
【自動車等向け再生プラスチック】三菱ケミカルなど9社、「関東圏における再生プラスチック集約拠点」の実装を目指すフィージビリティスタディを開始
三菱ケミカル、高俊興業、東港金属、リファインバース、三菱電機、digglue、日本ポリプロ、ロンビック、および協力会社として参画するトヨタ自動車(Domatics)の9社は、自動車等向けに利用可能な高品質再生プラスチックの安定供給体制の構築を目指し、使用済みプラスチックの回収・選別・再生原料化・再生プラスチックの材料設計・トレーサビリティを一体的に検証するフィージビリティスタディ(FS)を開始する。FSは環境省が実施する「令和7年度補正予算 自動車等向け再生プラスチック安定供給体制の構築のためのFS事業」に採択されたもの。

近年、自動車分野では欧州を中心に再生材利用の規制強化が進んでおり、高品質な再生材の安定供給体制の構築が求められている。一方で、日本においてはまだそのような体制が整っておらず、自動車製造において再生プラスチックの活用はほとんど行われていない。そこで9社は、デジタル技術・AIを活用して使用済みプラスチックの高度選別やトレーサビリティ確保を実現する「再生プラスチック集約拠点」を構築し、選別されたプラスチックを余すことなく再資源化し、高品質な再生プラスチックを供給する事業モデルの確立を目指す。FSでは、その初期検証として各社で連携して実現可能性調査を行う。
FSの概要
2027年2月までの期間で、以下を行う。
(1)使用済みプラスチックの高度選別工程におけるデジタル技術/AIの導入コンセプトの具体化
(2)自動車向け要求品質を満たすマテリアルリサイクル材の利用可能性調査
(3)マテリアルリサイクルに適さない使用済みプラスチックのケミカルリサイクルでの利用可能性調査
(4)トレーサビリティ確保のためのデータ連携要件整理
(5)経済合理性の評価や再生プラスチック供給量拡大効果の推計
(6)段階的導入に向けた実装ロードマップ作成
FSの特徴
1. 動静脈連携による一体型サプライチェーン
同事業では、使用済みプラスチックの回収・選別を担う静脈側事業者と、材料設計・コンパウンド※・需要家への提供を担う動脈側事業者が連携する。これにより、再生材の品質、量、コスト、由来証明を一体的に検討する。
※コンパウンド:プラスチックにフィラー等の材料、着色剤、添加剤などを混ぜあわせて、新たな機能を持つプラスチックへ加工すること
2. 高度選別と材料設計の組み合わせ
使用済みプラスチックの高度選別技術と、再生プラスチックの材料設計技術を組み合わせることで、自動車等で要求される高い品質に対応する再生材の開発を進める。
3. マテリアルリサイクルとケミカルリサイクルの最適活用
マテリアルリサイクル、ケミカルリサイクルのそれぞれに適する原料の振り分け(グレーディング)を行うことで、使用済みプラスチック全体の資源価値を最大化するモデルを検討する。
4. トレーサビリティによる信頼性向上
トレーサビリティ基盤を活用し、原料由来、選別・再生原料化工程、再生材含有率、環境価値等の可視化を進める。これにより、需要家が安心して使用できる再生プラスチック供給体制の構築を目指す。
各社の主な役割


今後の展開
FS を通じて、各社は自動車等向け再生プラスチック集約拠点の実装に向けた課題を抽出し、原料調達、品質管理、選別・再生原料化、需要家評価、トレーサビリティ、事業採算性について検証する。
また、FS 終了後には、実証事業または事業化フェーズへの移行を視野に、多様な使用済みプラスチックを原料とする高品質再生材を幅広い用途に供給するための体制構築を進めていく予定。
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