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2026/5/20
【AWARD】出光興産の蛍光型青色材料を用いた積層型発光層技術、世界最大のディスプレイ学会SIDの「Display Component of the Year Award」を初受賞
出光興産が開発した蛍光型青色材料を用いた積層型発光層素子の技術が、Society for Information Display(SID)が主催する2026年度「Display Industry Awards」※1において「Display Component of the Year Award」※2を初めて受賞した。この技術は研究段階にとどまらず製品化され、社会実装が進んでいる点が、ディスプレイ産業への大きな貢献として高く評価された。
※1 Display Industry Awards:2025年に市場投入された最も優れたディスプレイ製品・技術を表彰する賞。
※2 Display Component of the Year Award:Display Industry Awardsの部門賞の1つ。ディスプレイ材料分野の技術を対象とした賞。

積層型発光層素子技術は、有機EL素子分野において世界最高水準※3の発光効率と長寿命化を実現する素子設計・実装技術。この技術を採用した有機ELディスプレイは、従来の単層発光層を採用した有機ELディスプレイと比べて、消費電力を約20%削減できる。これにより、スマートフォンなどのモバイル機器のバッテリー駆動時間の延長や、ディスプレイの省電力化に寄与する。
積層型発光層素子技術は、2022年、2025年の「Display Week」において最優秀論文に選定されるなど、研究段階から高い評価を得てきた。今回、製品化を経て社会実装が進んだ点などが評価され、「Display Component of the Year Award」を受賞した。
有機ELの発光の仕組みについて
有機ELは、電流を流すことで発光材料となる有機物が一時的に高エネルギー状態(励起子)になり、その後、元の状態に戻る際に光を放つ仕組み。実際に光が生まれる層を「発光層」と呼ぶ。この発光層を、電流の流れを調整する複数の薄い層と組み合わせたものを「有機EL素子」と呼ぶ。
積層型発光素子の技術について
積層型発光層素子は、蛍光型素子※4の発光過程において、電荷再結合とTTF※5が生じる領域を分離することで発光ロスを抑え、発光効率の向上と長寿命化の両立を可能とする素子設計・実装技術。

性能概要
方式 :積層型発光層を用いた青色蛍光有機EL素子
LT95※6 :200 時間以上(電流密度 50 mA/cm2の駆動条件の結果)
発光効率:350(Cd/A/CIE-y)(電流密度 10 mA/cm2の駆動条件の結果)
発光色度:(0.14, 0.042)(CIE1931 色度座標)
※3 出光興産調べ(2025年5月)。
※4 蛍光型素子:有機EL素子の方式の1つ。電気によって素子内の有機物が高エネルギー状態(励起子)になるが、そのうち一重項励起子を発光に利用する方式。
※5 TTF:Triplet-Triplet Fusion(三重項-三重項融合)の略。三重項励起子同士の衝突により一重項励起子が生成される過程。蛍光型素子で利用されない三重項励起子を発光に利用することで効率を向上。
※6 LT95:初期の明るさが5%減少するまでの連続点灯時間。
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