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2024/3/26
【Packaging】テトラパックの植物由来PEを使用したアルミ付き紙容器、雪印メグミルクが国内初採用
日本テトラパックは、この度、サトウキビ由来の植物由来ポリエチレン(PE)をコーティングに使用したアルミ付き紙容器が、日本で初めて採用されたことを発表した。採用したのは雪印メグミルクで、同社は2024年3月26日から販売を開始する、えんどう豆・オーツ麦を使用した植物性飲料の新商品「Plant Label(プラントラベル) Pea Drink / Oat Drink」に、植物由来のPEをコーティングに使用した「テトラ・ブリック(R)アセプティック容器 200ml スリム」を採用することで、容器に関わるバリューチェーン全体におけるCO2の排出量削減を実現し、環境への負荷軽減に寄与する。
雪印メグミルクに採用された「テトラ・ブリック(R)アセプティック容器 200ml スリム」は、コーティングにサトウキビ由来のPEを使用したことにより、同容器の再生可能資源比率を71%から83%に高め、容器に関わるバリューチェーン全体を通じて11%(*1) のCO2排出量削減を実現うる。さらに、そのCO2排出量削減率についてはCarbon Trust(*2)認証を受けており、該当容器はCarbon Trust認証ラベルが容器に印刷され、視覚的にCO2削減率を訴求できるようになる。なお、Carbon Trust認証ラベルのアルミ付き紙容器への掲載は、国内初の事例となる。
テトラパックの紙容器は、全てFSC(R)(森林管理協議会)認証を取得しており、適切に管理された森林やそのほかの管理された供給源からの木材を原料とした再生可能な原紙を使用している。また、原材料にはボンスクロ認証(*3)を取得したサトウキビが含まれており、持続可能なサトウキビ生産と責任調達を確実にしている。
FSC(R)認証、ボンスクロ、Carbon Trustについて詳しくは「第三者認証」を参照。
雪印メグミルクは、限りある資源の有効利用や温室効果ガスの排出抑制など、持続可能な社会の実現への取り組みの一環として、この紙容器の採用に至った。
再生可能資源の最大化を加速
日本テトラパックでは、会社全体の戦略として再生可能資源の最大化を推進しており、既に植物由来のPEを使用したキャップやチルド容器用包材の市場展開を進めている。2020年に植物由来キャップの市場展開を開始して以来、2024年3月時点で累計9億個以上の出荷実績を達成した。また、2023年4月より日本全国の学校給食用「テトラ・ブリック(R)容器」のコーティングに植物由来PEを使用した包材の市場展開を開始し、乳業メーカーへの採用が順次進んでおり、今後も採用数が拡大する見込み。今回植物由来PEを使用したアルミ付き紙容器を導入することで、この取り組みを加速する。
世界で最も持続可能な食品用紙容器の提供を目標とするテトラパックは、今後も飲料メーカーと協業しながら、低炭素・循環型経済の実現に向けて積極的に取り組んでいく。
※1 包材、副資材の仕様により削減数値に多少の誤差がある。
※2 脱炭素の未来への動きを加速させることを使命とする世界的な気候コンサルタント会社。Carbon Trustは、ネット・ゼロ実現に向けて企業と連携している。カーボントラストフットプリントマークは、認証されたカーボンフットプリントを示すもので、テトラパックの場合、従来のパッケージ(化石由来ポリマー使用)から植物由来ポリマー使用の紙容器に切り替えることによって達成された炭素削減率を示している。認証プロセスでは、紙容器のライフサイクル全体を評価するが、紙容器の中身は含まれていない。
※3 2008年に設立された世界的なNPO団体(本部:イギリス)であるBonsucroが運営する持続可能なサトウキビの生産、製造、流通を目指す認証制度。食品・飲料向け容器としては、テトラパックが世界で初めて認証を取得。
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