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2024/4/11

【Packaging】伊藤園、「お~いお茶」飲料製品の欧州生産開始。世界の品質基準に合う「お~いお茶」飲料用原料を使用した新製品を2024年5月に発売

 伊藤園は、世界No.1の無糖緑茶飲料ブランド(※1)である「お~いお茶」の飲料用原料を世界の品質基準に合わせて開発し、欧州向けに製品設計した「Oi Ocha Unsweetened Green Tea」(お~いお茶 緑茶/330mLテザードキャップ付き紙パック)のドイツ生産を開始し、2024年5月に欧州エリアで新発売する(※2)。

 伊藤園は現在、40以上の国と地域で「お~いお茶」を販売している。一方で、欧州では2024年7月より義務化されるプラスチック製容器入り飲料の規制強化を前に、日本からの飲料製品の輸出が困難な状況になることが予測されていた。そこで同社は、「お~いお茶」ブランドの海外展開をさらに加速化していくため、世界の品質基準に合う「お~いお茶」飲料用原料を開発した。また、この新原料を使用するとともに、欧州のプラスチック製品規制に対応する「お~いお茶 緑茶」(330mLテザードキャップ付き紙パック)を開発した。本製品は、2024年4月より事業を本格展開する新会社「ITO EN Europe GmbH」(本社:ドイツ連邦共和国デュッセルドルフ市)を通じて現地の協力企業にて委託生産を行い、欧州エリアを対象に2024年5月に新発売する。
 同社のバリューチェーンにおいては、原料面の取組み(原料調達と原料加工)や研究・企画・開発にはユニークな特長がある。今回、世界の品質基準に合わせて開発した「お~いお茶」飲料用原料を用いて、厳しい環境規制がある欧州での展開に対応した新製品の現地生産および販売体制の確立を機に、海外事業におけるサプライチェーンの最適化と「お~いお茶」のグローバルブランド化を一層進めていく。そして、お茶のスペシャリストとして世界の茶文化とつながり、おいしさと価値を広く伝える「世界のティーカンパニー」を目指し、各国・地域に根差したマーケティングの連携を一層強化していく。
※1 ギネス世界記録認定 記録名:「最大の無糖緑茶飲料ブランド(最新年間売上)」対象年度:2023年
※2 販売地域により発売日は前後する
<製品特長>
 「Oi Ocha Unsweetened Green Tea」は、1976年に開始した同社独自の取り組み「茶産地育成事業」等を通じて生産した、世界基準の「お~いお茶」飲料用原料を使用した緑茶飲料。
 欧州市場では、プラスチック製容器入り飲料はキャップが容器から取り外せないようにすることが2024年7月より義務化される(※3)。そこで、本指令により一層環境意識が高まることを考慮し、本製品では容器から取り外せないよう設計されたキャップ(テザードキャップ)の紙パック容器を採用した。
 また本製品では、これまで茶産地育成事業を通じて長年積み重ねてきた海外各国ごとの品質基準に対応する緑茶原料開発の知見を活かした、世界基準の「お~いお茶」飲料用原料を使用している。海外各国ごとに気候や病害虫の発生傾向など栽培環境が異なることから農作物に求める品質基準も様々。同社は、おいしさで選ばれるグローバルブランド「お~いお茶」を海外各国で提供するため、世界基準の飲料用原料を国内生産する体制を整え、ドイツにある製造委託先工場にて製品化を行う。この欧州における現地生産の開始を機に、海外現地生産を一層促進していく。
※3 使い捨てプラスチック製品(SUP)指令

<製品概要>
製品名:Oi Ocha Unsweetened Green Tea
容量・容器:330mLテザードキャップ付き紙パック
店頭想定価格:2.5€
発売日:5月(※2)
販売地域:欧州

■欧州生産の開始と合わせて日本向け製品「お~いお茶 緑茶」も同時発売
 欧州で販売する世界の品質基準に合う「お~いお茶」飲料用原料を使用した緑茶飲料。欧州生産品と同様に、持ち運びに優れたキャップ付き紙容器を採用することで、飲用シーンの幅が広がり、場所を選ばずいつでも手軽に楽しめる(テザードキャップではない)。

<製品概要>
製品名:お~いお茶 緑茶
品名:緑茶(清涼飲料水)
容量・容器:330mLキャップ付き紙パック
希望小売価格 税込(税別):216円(200円)
発売日:5月20日(月)
販売地域:日本

■海外事業における取組み
(1)生活文化、食文化への融合と緑茶の健康性の訴求
 海外で販売する「お~いお茶」ブランドなどの一部製品では、「ハラール」「コーシャ」といった宗教に関わる認証、タイ向けやシンガポール向けの製品では無糖などで健康に資する製品であると国が認める認証「ヘルシアチョイス」を受けるなど、各国の市場に合わせて認証マークを表示して販売している。
(2)海外各国基準に対応する、減農薬、有機栽培の緑茶・抹茶原料の開発
 緑茶・抹茶の海外輸出を促進していくにあたって、海外各国ごとの品質基準をクリアする必要がある。そのため伊藤園では「茶産地育成事業」を通じて、海外各国基準に対応する「減農薬、有機栽培の緑茶・抹茶原料」の開発を進め、輸出量増加に努めている。減農薬、有機栽培の推進は、茶産地周辺の生物多様性保全にも貢献する。また、海外で需要が高い抹茶原料の一部では、「レインフォレスト・アライアンス認証」といった国際的な認証の取得を茶生産者と協働して進めている。

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