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2024/4/11

【Packaging】JALUXとカネカ、生解性バイオポリマー「Green Planet」製のリユース可能な容器開発。JAL国際線機内食の食器として初採用

 JALUXカネカは、カネカ生分解性バイオポリマー 「Green Planet®」を用いた新たな製品の開発と、その普及拡大を通じて環境負荷の低減に取り組んでいる。このたび、Green Planet製で初となるリユース可能な食品容器を開発し、JAL国際線で提供される機内食の副菜容器に6月より採用される。
 JALグループは豊かな地球を次世代に引き継ぐため、機内やラウンジで提供する使い捨てプラスチック用品について、2025年度までに新規石油由来品を全廃する目標に挑戦している。その一環として、JALUXとカネカが共同で開発を進めてきた100%バイオマス由来のGreen Planet製の容器が、2024年6月からJAL国際線の機内食で使用する副菜容器に採用される。新規石油由来品全廃の実現に寄与するとともに、リユースを可能にすることで、環境負荷のさらなる低減を目指す。

JAL国際線の機内食容器(Green Planet製の副菜容器は写真内の上 3点)

 また、JALの機内アメニティ刷新プロジェクトのもと、デザインオフィスnendoが機内食トレー全体のデザインを監修し、本製品についてもデザイン性と機能性を追求することで「軽量化かつ脱石油由来プラスチックを表現する温もりのある質感」を実現。現行の副菜容器と比較して約30%の軽量化を図ることで、運航中のCO2排出量の削減効果が期待できる。また、容器の着色には天然由来の鉱物を使用し、素材・着色剤ともに非石油由来の原料を用いて温もりのある質感に仕上げている。
 JALUXとカネカによる空港・航空分野へのGreen Planet導入は、空港店舗JAL PLAZAやJAL機内販売のショッピングバッグ、JALダイヤモンド・プレミアラウンジでのおにぎり包材などの実績があり、このたびはGreen Planet製初のリユース可能な製品の展開となる。両社では今後も連携を強化し、航空・空港分野のみならず幅広い分野において、環境負荷の低減に資する製品の開発に取り組んでいく。
■Green Planetとは
 カネカが開発したGreen Planetは、植物油などを原料に微生物によって生産されるバイオマスポリマー。土壌中に加えて海水中でも容易に分解し、最終的に二酸化炭素と水に戻る(*1)ことで、環境負荷の低減に貢献する。また、海水中で生分解する認証「OK Biodegradable MARINE(*2)」を取得している。
 Green Planetは汎用プラスチックと同様に多様な製品に加工できる。カトラリーやショッピングバッグ、食品フィルム包材をはじめ、リユース可能な製品、不織布など、さまざまな形の製品開発により幅広い分野で導入されている。
*1 海水温などの環境により、生分解速度は異なる。
*2 海水中(30℃)で、生分解度が6カ月以内に90%以上になること。ベルギーに本部を置く、国際的な認証機関Vincotteより、2017年9月認証取得。Vincotteは2017年12月TÜV AUSTRIA Belgium NVに認証業務を引き継いだ。

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