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2026/4/8

【Recycle】日本板硝子、使用済太陽光パネルのカバーガラスを用いた水平リサイクルの実証実験に成功

 日本板硝子(NSG)は、使用済太陽光発電パネル用のカバーガラスを原料としてフロート板ガラスを製造する実証実験に成功した。

左:千葉事業所 右:トクヤマ 「太陽光パネルリサイクル実証試験施設」

 国内では太陽光発電設備の大量導入から十数年が経過し、耐用年数の観点から2030年以降に廃棄されるパネルの急増が見込まれている。これに伴い、素材ごとの適正な分離技術および循環利用のためのリサイクルプロセスの確立が社会的課題となっている。

 一方、カバーガラスはモジュール性能を高めるための特殊なガラス組成であることに加え、耐久性確保のためにパネルに強固に接着されているため、ガラス単体としての回収、再利用は長らく困難とされてきた。

 今回使用したカバーガラスは、トクヤマの研究拠点「太陽光パネルリサイクル実証試験施設」(北海道南幌町)にて、「太陽光パネル低温熱分解リサイクル技術*1」によって分離・抽出されたもの。

 日本板硝子は本年 2 月に千葉事業所(千葉県市原市)のフロート窯にてカバーガラスを原料に用いた製造実験を実施し、製品品質および製造プロセスへの影響評価を行った。その結果、リサイクル原料として一定の条件下で問題なく使用できることが確認され、フロート板ガラス製造への水平リサイクルが可能であることを示す成果となった。

 今回再生ガラス原料を供給したトクヤマは、使用済太陽光パネルからカバーガラスを高効率に分離・抽出する国内有数の技術を有している。同社はより高品質なフロート板ガラス製造につなげるため、トクヤマをパートナーに選定し、その技術を活用した。

 同技術と循環プロセスが実用化されることで、従来は廃棄されていたカバーガラスの有効活用が進み、資源循環型社会の実現に貢献する。さらに、珪砂・ソーダ灰などの天然資源採掘量の削減、カレット(再利用ガラス)の利用拡大による溶融窯の燃焼効率向上が期待され、フロート板ガラス製造工程でのCO2排出量低減にもつながる。

 こうした取り組みは、昨年12月に板硝子協会が発表した「ガラス産業の2050年カーボンニュートラル実現に向けたビジョン2025*2」で掲げられた「廃棄ガラスのリサイクルシステムの構築」を後押しする。NSGグループは今後も関係企業との連携を強化し、ガラス産業全体の脱炭素化と循環型社会の実現に向けて取り組んでいく。

*1: 「太陽光パネル低温熱分解リサイクル技術」

太陽光パネルの構成部材を強固に結合させている樹脂を、セラミックフィルターへの触媒担持という化学的手法で完全に熱分解する技術で、ガラス、セル、インターコネクターを高精度に抽出することができる。国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と共同で開発された技術であり、北海道空知郡南幌町の研究施設の事業化のため、企業連携組織「北海道コンソーシアム」を設立(2024年7月)し、道内における再資源化ネットワークの構築を目指している。https://www.tokuyama.co.jp/research/recent_study/pvr.html

*2 : 一般社団法人 板硝子協会 「ガラス産業の 2050 年カーボンニュートラル実現に向けたビジョン 2025」について

https://www.itakyo.or.jp/upload/press-release_20251222-2.pdf

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