コンバーテック2021年10月号プレサービス
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蒸発装置加熱装置加熱装置図2 廃CFRPの分離フロー 「取り出したrCFは、別会社に依頼してシート化したり、粉砕してパウダー状にしています。当社のrCFは不純物が少なく、劣化を抑えたきれいな状態で回収できるのが特徴です。現在はシート、チョップド、ミルド(粉末)のrCFを販売しています。リサイクル材の活用によって、埋め立て処分が少しでも減ればと思っています」(立花社長) 同社の技術を使えば、繊維複合材料からガラス繊維やアラミド繊維も回収できる。例えば、テントは、ガラス繊11維とEVA(エチレン酢酸ビニル)に分離できる。消防用ホースからはアラミド繊維を回収できる。図3 竹の分離フローテントガラス繊維テントはガラス繊維とEVAに分離えられます。セルロースそのものは熱伝導率が低いため断熱材として使用でき、細分化すればセルロースナノファイバー(CNF)になります。リグニンはセメントの混和剤などに使えます」(立花社長) CNFは現状、セルロースを別会社に依頼してナノ化しているが、近々、竹から分離したセルロース(漂白前)漂白後の竹由来セルロース (破砕処理済み)EVA竹廃CFRP溶解槽分離剤分離剤受槽溶解槽分離剤分離剤受槽着色セルロース水洗・破砕触媒リサイクル炭素繊維(rCF)スチーム洗浄廃水分離剤回収竹酢分離剤回収蒸発装置リグニン排水セルロース漂白槽エポキシ分解物セルロースナノファイバーナノ化装置アースリサイクル㈱ナノ化装置導入、竹由来CNFを自社生産へ さらに同社は、この分離技術を、竹からセルロースを得る技術にも応用。地元の農産加工組合から調達した竹をセルロース、リグニン、竹酢に分離し(図3)、それぞれの販売を行っている。 「竹は『捨てる部分のない材料』で、竹から分離した物には様々な活用が考

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