⑦バックアップロール111なっていないケースが多いです。 そこで、以下では、①~⑥について、やって良いこと(〇)、やってはいけないこと(×)の一例を挙げました。<ケース①>〇:指定加工条件の設定あとに、ラインを動かす。×:ラインを動かしながら、指定加工条件を設定する。<ケース②>〇:もしもトラブルが発生して、その対応として、加工条件を変更した場合には正しくその条件を日報に記録する。×:加工条件を変えたにもかかわらず、指定条件を日報に記録する(偽りの記録)。<ケース③>○:疑問があれば、必ず確認してから生産に入る。×:何も記載されていないので、生産していいのだろう(だろう生産)。<ケース④>○:前回の日報を確認して、指定条件で生産に入る。×:前回の状況を確認しないで、生産に入る(未確認生産)。<ケース⑤>○:条件は数値化、定期的確認をして作業に入る。×:確かこの条件で生産した(記憶生産)<ケース⑥>○:製造・技術が立ち会うことになっているので、連絡をして、来てから生産に入る。×:立ち会うことになっているが、来ないので、進めてしまう。 現場では、①~③のケースをよく見かけます。残念ながら、やって良いこと、やってはいけないことが明確にされていない現場が多く、曖昧な作業現場は、作業はやり易いが、良いモノづくりを続け、効果を生むことは難しくなります。5.8 共押出コーティング・ラミネーション工程におけるトラブルとその事例対策 共押出コーティング・ラミネーションも、押出コーティング・ラミネーションディッケル位置など、微妙な加工条件をできるだけ数値化、共有化して、最適加工条件で加工することが重要です。そして、最適加工条件は、生産加工ごとの条件記録と製品仕上がり状態から、正しく求めて行くことが大切です。(2)品質はスタートおよび工程中に作り込む 定められた最適加工条件で正しくスタートして、スタートから良品を作り込みます。工程中に不具合が発生したら、決められたトラブル解決手順に従い解決します。決められた手順でも解決できない場合は、生産を一旦停止します。スタート条件または工程中でのトラブル対策が不十分なのか、あるいは投入原料の不具合が原因なのかを正しく見極め、再スタートします。原因が分からないままに生産を続けると、不具合(不良品)を多く生産してしまいます。(3)やって良いこと、やってはいけないこと どこの現場でもやって良いこと、やってはいけないことが曖昧で明確に図64 共押出コーティング・ラミネーション(シングルラミ)でのトラブル事例対策<トラブル例>共押出ラミネーションプロセスCPP / PP ‐PE / AC / OPPAL/ IO - PE / AC / OPPEVA or IO- PE / AC / OPP 帯電防止PE- PE / AC / OPP滑剤含有PE- PE / AC / OPPCPP / PP‐PE / AC / OPP巻取部共押共押CPP粉振り部トリミングPP‐PE①②第2押出第1押出⑤④⑧⑧⑨⑥⑨⑨④⑧⑦⑧③⑦冷却ロールニップロールサンド繰出共押出部ウェブの流れ方①接着不良(温度不足) ②樹脂層間接着不良 ③接着不良(AC剤選択ミス) ④厚み偏肉不良 ⑤カール不良 ⑥耳混入 ⑦ピッチ不良 ⑧シワ不良 ⑨外観不良(炭化物、異物、異物付着)乾燥部押付けロールOPP繰出部AC部
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