スリッター・リワインダーは、今日、広範な産業界においてモノ作りを支えている要素技術の1つです。一見、単純に切って巻くだけの基本構成ですが、自動化、正確な幅の長尺材料を供給する必要性から、最終製品以外にも中間製品での多くの工程の極めて多岐にわたる用途で多数使用されています。また、機械のサイズ・規模・仕様・性能などにより、極めて多種多様の汎用機・専用機、手動操作・半自動・自動機が製造され、稼動しています。このため、その機械本質を理解するのは非常に難しくなっています。小社では、1998年に、この物理的、機械的、電気的要素が複雑に絡み合ったスリッター・リワインダーについての分かりやすい解説書として、向井氏の手による「スリッター・リワインダーの技術読本」を発刊しました。同書は、好評につき売り切れとなり、しばらく絶版となっていましたが、その存在を聞きつけた方々、新規にスリッター市場に参入されようとしている方々、ユーザー企業でスリットを内製化されている方々、スリッター・リワインダーの技術を極めたいという方々をはじめ、実に産業界の多方面から重版を望む声が強く寄せられていました。本書では、そうした方々の熱い想いを真摯に受け止め、第1版の内容を一部改定し、巻末の「用語解説」に新たに87語を追加し、スリッター・リワインダーに関す専門用語463語を収録しました。スリッターに関し40年以上の実務経験を有する著者が、これまで蓄積してきた貴重な経験、知見、そして技術的ノウハウを傾注したもので、まさにスリッター・リワインダーに関する技術図書の決定版です。行発裁体価定著者発 行 所2020年1月24日 増補版 第3刷B5判 本文204頁5,500円(本体価格5,000円+税10%)、送料別向井 英夫 著株式会社加工技術研究会第1章 基 礎1. スリッター関係の言葉 1.1 スリッター・カッター 1.2 その他のスリッター関連用語2. 基本構成 2.1 積極・消極駆動 2.2 積極と消極の組み合わせ 2.3 テンションカット3. ウェブ走行時の挙動 3.1 概要 3.2 回転ローラー 3.3 固定バー(エアバー) 3.4 ウェブの幅拡げ4. スリット方式 4.1 切断方式 4.2 パスライン形式5. ローラー・軸 5.1 ローラー・軸の性質について 5.2 自然振動 5.3 軸・梁の固有振動 5.4 ローラーの危険回転数 5.5 クッションローラー6. フリクション 6.1 フリクションとは 6.2 ブレーキ 6.3 フリクションクラッチ 6.4 起動・停止時のみのスリップ 6.5 連続スリップ7. 力、動力 7.1 摩擦力 7.2 力・加速度 7.3 エネルギー 7.4 動力(工率) 7.5 スリッターにおける消費エネルギー第2章 巻取方式1. 巻取ロールの品質 1.1 ロールの品質 1.2 年輪 1.3 巻の固さ 1.4 ロールの内部応力 1.5 張力特性2. 巻取方式の分類 2.1 分類について 2.2 巻取駆動方式 2.3 巻取形式 2.4 巻取伝動方式3. 各個フリクション巻取 3.1 軸フリクション 3.2 各個フリクションとは 3.3 組立構成上の種類 3.4 中心軸からのトルク伝達 3.5 その他の各個フリクション 3.6 組込式コアーホルダーの要素 3.7 軸組込式の具体的構造 3.8 各個フリクションと軸フリクションの 併用駆動4. ディファレンシャル駆動 4.1 概要 4.2 1軸中心駆動 4.3 2軸・多軸巻取 4.4 油圧ディファレンシャル駆動 4.5 巻出・巻取両中心駆動 4.6 表面中心併用駆動巻取 4.7 変速・容量比調節・制御第3章 メカトロの基礎1. 電磁気 1.1 電気 1.2 磁気 1.3 電磁誘導2. モーター制御 2.1 DC モーター 2.2 AC モーター 2.3 サーボモーター3. 自動制御 3.1 制御方式 3.2 制御形態 3.3 スリッターにおける制御大好評につき大好評につき増刷しました増刷しました目 次ご購入は右記WEBサイトにて! www.ctiweb.co.jp/store/書籍案内スリッター・リワインダーの技術読本増補版
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