(A)定位置巻取(A〜B)ターレット開始(B)ガイドローラのタッチ(C)旋回終了V0Old巻取定位置常に一定V0Oldフィルムが巻取軸に接しないよう補助V1OldNewV2ガイドローラフィルムが巻取軸に接しないよう補助NewOldロールが1ロール完成するたびに巻きを連続で切り替えるため、通常は2軸ターレットになっています。くわしくは、㈱不二鉄工所の楠山哲則氏が『実践 ウェブハンドリング』1)に詳説されているのでご参照ください。 ターレットの基本動作を図1に示しました。まず、定位置での巻取(図中でAと表記した工程)が進み、Old軸の巻取ロールが完成に近づくと、ターレット回転によりOld軸からNew軸への切替が始まります(同A〜B)。次いで、Old〜New軸間の「ガイドローラ」がフィルムをターレット軸に擦らないよう避難させ、New軸に切り替わる前にタッチします(同B)。旋回終了するとNew軸へ巻き付けが開始されます(同C)。②ガイドローラの注意点 ターレット中の「ガイドローラが接する瞬間」は慎重に取り扱わなければなりません。フィルムとローラが完全に同速でなければフィルムがスリップして傷になってしまいます。昨今の光学フィルムのような高品質が求められるフィルムでは、わずかな傷でも品質を損ないます。(1)ガイドローラの変遷:表1にガイドローラの歴史を整理しました。古くは、Old〜Newのフィルム切断時に上下流のフィルムをニップする「引っ張りローラ」がガイドローラを兼ねていたものがあったようです。低速の「停止巻き切替」を想定した設備と想像します2)。その後、ガイドローラを駆動する設備が提案されましたが、ターレットの公転には触れていません3)。ターレット公転の補正は、搬送速度を検出してガイドローラ駆動にエアタービンでフィードバックするシステムでローラ速度の同期を可能にしています4)。一方「ガイドローラ駆動をタッチ後に解除」という方法もあります5)。これは完全な同期が難し過ぎるので「タッチ後は成り行きに任せる」という粋(!?)な方法で、こういう発想は個人的に結構好きです。私も、かつて外周キズの改善に直面し、細かい調整を研究したことがあります6)。72コンバーテック 2021. 12左の写真の黄色の枠内でバスを待つのが基本ルール(らしい)。バス停のそばに停車してくれないこともす。ドアは「停車前に開ける」「発進して始動しながら閉める」が当たり前です。日本では有り得ない手順で、当初かなり違和感がありましたが、帰国後は日本のバスが遅々としている感じがします。「即決の韓国」と「石橋を叩いて渡らぬ日本」を象徴していますね。図1 ターレット動作(V0:フィルム速度、V1:ターレット周速、V2:ガイドローラの適正速度)外周側のターレット問題 ここからはコンバーティング技術の話です。前回に引き続き、巻き品質に関して、今回は外周側のターレット問題を整理しました。①ターレット動作 ターレットとは回転式のロール切替機構のことで、Roll To Rollのフィルム製造・加工システムでは、ジャンボ
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