コンバーティングテクノロジーセミナー2025

開催のご案内

ウェットコーティング(単層と重層)の
基礎とトラブル対策

 

<開催日時>

2026年7月24日(金)
【第一部】10:00〜12:00、13:00〜15:00
【第二部】15:15〜16:40
 

【会場】
TKP飯田橋ビジネスセンター/
Zoom (「Zoom」を利用し、リアルタイム、オンデマンド配信にて開催します)


【開催にあたって】

 加工技術研究会ではウェットコーティングに関する技術セミナーを開催いたします。「ウエットコーティング」とは、有機溶剤や液体に溶解された樹脂を、ベースフィルム上に均一にコーティングする技術です。生産性に優れ、大量生産に向く一方、塗膜の不具合があれば歩留まりが低下するだけでなく、不良やクレーム・返品などの大きな事故に繋がることから、基礎を理解して細心の注意を払う必要があります。
 今回は第1部では大手化学メーカー中堅コンバーターなど、コーティングの現場での実績が豊富な千野先生にウェットコーティングの基礎ならびにトラブルシューティングについて、第2部では、添加剤のエキスパートから、微粒子分散系におけるコーティングトラブルについて学ぶ機会を設けました。初任者向けではありますが他分野から異動してきた中堅の技術者、材料メーカー、装置メーカーのエンジニアなど、コーティングについて学びたい初学者にうってつけの講座です。

 

講師

【第一部 】CN コンサルティング事務所 所長 千野 直義 氏

【第二部】 ビックケミー・ジャパン梶@谷 泰輝 氏
 

 <講師からのコメント>

―第一部 千野講師から―
 機能性フィルムを安価に生産するために、ウェットコーティング技術を適用することが多い。ウェットコーティングにおいて、特に水系塗布液の場合、塗布液が支持体に塗り付く濡れ性が重要のため、まず表面張力について説明する。
 塗布方式については、塗布量、塗布速度、塗布液粘度により多くの方式が用いられているが、今回はダイ塗布方式、グラビア塗布方式、バー塗布方式など4方式の特徴について解説するとともに、同時多層塗布方式についても言及する。また、塗布品の品質として塗布の厚み精度が重要であり、ダイ塗布方式による厚み変動要因について解説するとともに、ダイ塗布方式における注目する特許について解説する。
 最後に塗布故障として、ハジキ、パーティクル異常、塗布膜厚異常の現象と対策、更にアンカーコート塗布時の故障解析方法について解説する。

 

―第二部 谷講師から―
 本講演では、ウェットコーティング工程において実際の生産現場で発生する塗布不具合に焦点を当て、その発生メカニズムと添加剤による解決アプローチについて体系的に解説する。第一部で扱う塗布理論や各種塗工方式の特徴、膜形成過程における流動・界面挙動などの基礎事項を踏まえ、実工程で頻出するハジキ、レベリング不良、泡混入、膜厚むら、乾燥過程での欠陥生成などの現象を具体的な事例とともに整理する。
 特に、コーティング液の濡れ性・表面張力・粘弾性特性が塗布安定領域や膜形成挙動に及ぼす影響を俯瞰し、表面調整剤や消泡剤、流動制御剤などの添加剤がどのように界面物性や内部構造を制御し、不具合の抑制や品質安定化に寄与するのかを、実務的視点から解説する。また、装置条件・乾燥条件・塗布液設計の相互作用を踏まえたトラブル解析の考え方を提示し、現場での迅速な原因推定および対策立案に役立つ指針を示す。
 本講演はコンバーター技術者を主対象としつつ、塗料・機能材料・フィルム・電子材料など幅広い分野の技術者にとっても、プロセス設計と材料設計を統合的に理解するための実践的知見を提供することを目的とする。

 

<講演内容> 第一部 千野先生プログラム

1.ウェットコーティング現象の基礎
  1.1 濡れ性
  1.2 塗布界面
  1.3 支持体と塗布液の表面張力の関係
2.塗布技術の内容
  2.1 塗布操作の基本
  2.2 前計量と後計量
  2.3 塗布技術開発とコストの関係
   2.3.1 広幅化
   2.3.2 塗布高速化
   2.3.3 薄層塗布化
   2.3.4 均一化 他
3.代表的な単層塗布技術
  3.1 リバースロールコーティング
  3.2 グラビアコーティング
  3.3 リバースグラビヤ塗布の塗布範囲、
     故障、塗布量について
  3.4 ワイヤバーコーティング
  3.5 ダイコーティング
4.代表的な重層塗布方式
  4.1 スライドホッパーコーティング
  4.2 ウェブテンションドダイコーティング

 

5.ダイ塗布方式における塗布膜厚分布の要因
  5.1 マニホールド
  5.2 スロット
  5.3 設置精度
6.ダイ塗布方式における注目の特許
  6.1 特許出願メーカ
  6.2 幅方向の膜厚の均一化に関する特許
  6.3 ダイ先端エッジ形状に関する特許
  6.4 バキュームに関する特許
  6.5 間欠塗布に関する特許
7.バー塗布方式による技術課題
  7.1 等ピッチスジ
  7.2 塗り付け安定化
  7.3 耳部厚塗り他
8.塗布故障の原因と対策の実例
  8.1 一般的な塗布故障と原因
  8.2 ハジキ故障
  8.3 乾燥内パーティクル故障
  8.4 塗布液温度による膜厚分布故障
  
8.5  液温度が高い場合膜厚以外の塗布への影響

<講演内容> 第二部 谷先生プログラム

1.表面張力の塗布性に与える影響
 1.1 基材への濡れ・ハジキ・溶質の移動
 1.2 表面1.塗布不具合の発生メカニズム整理

1.2.1 基材への濡れ・ハジキ・溶質の移動

1.2.2 泡の安定化メカニズム

2.界面物性制御のための評価手法

2.1 表面張力測定

2.2 表面エネルギー解析

3.添加剤による塗布トラブル解決アプローチ

3.1 濡れ不良・ハジキ・レベリング不良対策

3.2 脱泡、消泡

4.主な添加剤の構造と特徴

4.1 表面調整剤(シリコン系、アクリル系)

4.2 消泡剤(シリコン系、アクリル系)

4.3 マクロマー技術の表面調整剤による表面エネルギー増加

4.4 耐加水分解性を向上させたポリシロキサン系表面調整剤

5. 塗布トラブルに対する添加剤検討の実践アプローチ

5.1 不具合現象からの添加剤選定の考え方

5.2 添加量最適化の実務指針

5.3 トラブル解析の検討フレームワーク

 

 

講師略歴

<千野 直義氏>

1974年 東京都立大学工学部卒
1974年 富士フイルム(株)入社。富士宮研究所勤務を経て、レントゲンフィルム製造部技術課に所属。
  多層スライドホッパー塗布方式の高速化、ハジキ、スジ対策などで塗布安定化を実施。
1984年 同社生産技術部小田原工場へ異動。ウェブテンションドダイ塗布方式による磁気テープの高速化を達成。さらに同方式 による磁気テープの同時重層塗布技術を世界で初めて開発・生産。
1989年 大河内記念技術賞、化学工学会賞受賞。
2004年 富士フイルム(株)退社、山梨県のコーティング会社に入社。フラットパネル用コーティング製品の塗布故障対策を行い大幅な歩留まり向上とコストダウンを達成。
2008年 品川区に本社のある印刷会社に入社。新規塗布機2台の塗布部を設計、塗布機導入、立ち上げ、自社塗布品生産と共に、受託コーティング事業推進。
2013年 同社を非常勤顧問に就任と共に、CNコンサルティング事務所を立ち上げ、日本、中国、韓国、台湾、ドイツでの講演や塗布技術コンサルティングを行っている。

 

谷 泰輝氏>
1982年

 

 

■スケジュール

●日程:2025年6月12日(木)
●会場:TKP飯田橋ビジネスセンター
     Zoom(Zoomウェビナー を使用)
●時間:10:00〜12:00、13:00〜15:00(第一部)
    15:15〜16:40(第二部)
※ 当日聴講が難しい方には録画配信を行います(期間限定)

■受講料

1名様 44,000円
   (税込、オリジナル予稿集代込)

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企画・運営:(株)加工技術研究会