コンバーティングテクノロジーセミナー2025(HYBRID)

ロールtoロールにおけるフィルムのスリット技術と
それに関わるハンドリング技術の基本と実践

 

<開催日時>

2025年7月25日(金)

【第一部】10:00〜12:00

【第二部】13:00〜16:00(休憩、質疑応答あり)

 

会場受講・オンラインライブ受講(HYBRID方式)

会場:NLC新大阪8号館9階 904号室

オンライン:Zoom

※Zoomでリアルタイム受講できるほか、オンデマンド・アーカイブ受講も可能です

 

講師

<第一部 スリット技術>
ホサナ技研 小川 正太郎 氏(元・富士フイルム)

<第二部 ウェブハンドリング>
博士(工学) 藤本 清二 氏(元・住友化学、大倉工業)
 

<講師の言葉>

 ロールtoロールのフィルム製造において、必要なサイズ幅にカットし、ロール状に巻き取っていくためのスリット技術と、それに関わる巻取技術について、その設備や構成、技術的なポイントなど、基本的な内容から、実際の操作における課題とトラブル対策について解説します。 続いて、フィルム製造に従事するエンジニアの皆さんにこれだけは知っておいていただきたい、ウェブハンドリング技術の基本中の基本について実例を交えながら解説します。

 若手メンバーの教育ならびに現場力の向上の助けとして、本セミナーを役立てていただけますと幸いです。

 

<プログラム>

第一部 スリット技術(小川講師)

 

1. 「切る」とは、「スリット」とは

 1-1 定義〜意味 

 1-2 「切る」メカニズム 

  ・圧力と摩擦の効果

  ・切断時における、力の働くパターン

 1-3 切断加工とせん断加工 

  ・せん断のしくみ、せん断加工の種類と
   特徴など

 1-4 種々の切断方法

  ・ガス、機械、電気、レーザなどによる切断

 

2. スリッターの基本

 2-1フィルム裁断の種類

  ・シェアカット、レザーカット、スコアカットの
   方法と構成

 2-2 スリッターのライン構成 

  ・スリッターとフィルム巻取りを含んだ構成例

  ・ロール構成と注意点など

 2-3 スリッター刃の特徴 

  ・刃の材質、円形刃の構造と特徴

 2-4 適正なスリットをするためのポイント

  ・セッティングからメンテナンスにおける
   注意など

  ・円形刃によるスリットでの重要ポイント

 

3. スリットにおける問題と対応

 3-1 切れ味に関する課題

 3-2 切れ味に関するトラブルと対策

  ・切れ味不良に対する要因と対策など

 3-3 巻き取りに関する課題と対策

  ・巻き取りの方法、特徴、課題

  ・シワや耳立ちなどのトラブル対策

 3-4 ゴミ対策

  ・クリーン化と方法

  ・切り屑を除去するための方法・装置など

 3-5 特許に見るトラブル対策事例

  ・出願内容の傾向、特徴的な技術内容など

第二部 ウェブハンドリング技術(藤本講師)

 

4. ウェブハンドリング

 4-1 ウェブハンドリング技術とは

 4-2 フィルム加工の落とし穴

 

5. ウェブハンドリング技術の基本(1)

 5-1 フィルムの物性を知る

  5-1-1 フィルムの「こし」

  5-1-2 弾性率、ポアソン比、比熱、熱伝導度

 5-2 フィルムを測る

  5-2-1 フィルムの温度

  5-2-2 フィルムとローラの速度差

  5-2-3 巻取ロールの内部応力

 5-3 空気は巻き込むもの

  5-3-1 巻き込み量の理論と実測

  5-3-2 フィルム−ローラ間の摩擦係数

 

6. ウェブハンドリング技術の基本(2)

 6-1 直角方向進入性(Normal Entry Roule)

  6-1-1 異径ローラ,テープ巻き

 6-2 ローラの選定

  6-2-1 マイクロスリップ

  6-2-1 スピンダウンテストとベアリングの摩擦係数

  6-2-2スリップの回避

 6-3 しわの防止

  6-3-1 スパン短縮の効果

  6-3-2 拡幅の考え方

 6-4 巻取

  6-4-1 測定した内部応力の解釈

  6-4-2 コアの大径化

 6-5 張力制御

  6-5-1 張力制御か速度制御か

  6-5-2 スパン間の張力の挙動

 6-5 フィルムの伝熱問題

  6-5-1 フィルム温度の測定から分ること

  6-5-2 伝熱係数の求め方

  6-5-3 応用例と注意事項

 

7. おすすめの参考書

 

8.質疑応答(小川講師+藤本講師)

 

 

講師プロフィール

小川 正太郎 氏

 富士フイルム鰍ノて34年間にわたり、新規商品含む機能性材料の生産技術開発に携わってきました。既存 / 新規商品の製造に関して、新規生産技術を開発・導入することで、試作品の製作から少量・中量生産を経て、製造実用化につなげるとともに、工場の製造安定化・生産性向上・コストダウンなどを実現し、事業貢献に寄与してきました。

 また、在籍中に、国内外の大学や研究機関との共同研究開発や海外でのプロジェクト立ち上げなどを経験し、学会発表や社外講演、100 件に及ぶ特許出願などの実績があります。

 退職後はフリーランスとして、今まで培った技術の知識と経験を活かし、長期・短期含めて10社以上にて顧問や技術アドバイザー等を務め、各社の問題解決や業務改善などを、現在も継続しています。コンバーテック「コーティングのコーチング」塗布技術よもやま解説を連載中。

 

藤本 清二 氏

 1973年より住友化学にて合成樹脂や機能性フィルムの製造プロセスに従事したのち、2006年より大倉工業にてフィルム加工プロセスのR&Dに従事しながら技術教育を担当。専門は様々な製造プロセスと解析で、14年には東海大学より博士(工学)の学位を取得した。現在はウェブハンドリング技術研究会の会員として時折の技術記事の投稿や講演による技術者の育成に熱意を持つ。コンバーテック「技術者のための実践的スケールアップ論」連載中。

 

 

■スケジュール

●日 程:2025年7月25日(金)
会場:NLC新大阪8号館9階 904号室/オンライン配信(Zoom)
時間:(第一部)10:00〜12:00、 (第二部)13:00〜16:00
※当日聴講が難しい方には録画配信を行います(期間限定。録画配信のため質疑応答はありません。)

■受講料

1名様 44,000円(税込、オリジナル予稿集代込)

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企画・運営:(株)加工技術研究会