コンバーティングテクノロジーセミナー2026(ONLINE)

コーティングプロセスにおける界面化学とレオロジーの
基礎+主なレオロジーコントロール剤の特性と使い方

 

<開催日時>

2026年6月12日(金)
【第一部】10:00〜12:00、13:00〜15:15
【第二部】15:30〜16:50
 

■オンライン配信
Zoomウェビナー、オンデマンド受講、アーカイブ配信有
(会場、対面受講はありません)

 

講師

<第一部>
「コーティングプロセスにおける界面化学とレオロジーの基礎」
大坪 泰文 氏
(千葉大学 名誉教授)

<第二部>
「分散安定化と粘弾性制御の最新添加剤技術」
谷 泰輝 氏
(ビックケミー・ジャパン シニアプロケミスト)
 

<第一部 概要>

 コーティング液の多くは、媒体中にバインダーなどの高分子や顔料などの微粒子が分散した不均一流体であり、物性制御やプロセス管理と密接に関係する学問はバルクのレオロジーと濡れ性に関する界面化学です。塗料やインクなどは液体状態で塗布された後、乾燥や化学反応などを経て固体塗膜となりますが、この最初の過程で深く関わるのは濡れ性です。液体中の微粒子は、ほとんどの場合、その界面化学的性質に起因して凝集しており、その程度により分散系のレオロジー挙動は大きく変化します。コーティング液のレオロジー的性質は、塗布性や塗膜の性能を支配する重要な因子でもあります。
 本セミナーでは、最初に界面化学とレオロジーの基礎、次にコーティング液の材料科学として高分子と微粒子分散系に焦点を絞り、レオロジー的性質と分散安定性について説明します。続いてコーティング技術を総合的に理解するために、コーティングプロセスを液膜形成過程と乾燥固化過程に分け、様々な観点からの解析例について紹介します。最後に、材料のレオロジー物性値を特許(パラメータ特許)にする知財戦略についても触れます。 コーティング液の多くは、媒体中にバインダーなどの高分子や顔料などの微粒子が分散した不均一流体であり、材料設計やプロセス管理と密接に関係する学問はバルクのレオロジーと濡れ性に関する界面化学です。塗料やインクなどは液体状態で塗布された後、乾燥や化学反応などを経て固体塗膜となりますが、この最初の過程で深く関わるのは濡れ性です。液体中の微粒子は、ほとんどの場合、その界面化学的性質に起因して凝集しており、その程度により分散系のレオロジー挙動は大きく変化します。コーティング液のレオロジー的性質は、塗布性や塗膜の性能を支配する重要な因子でもあります。
 本セミナーでは、最初に界面化学とレオロジーの基礎、次にコーティング液の材料科学として高分子と微粒子分散系に焦点を絞り、レオロジー的性質と分散安定性について説明します。続いてコーティング技術を総合的に理解するために、コーティングプロセスを液膜形成過程と乾燥固化過程に分け、様々な観点からの解析例について紹介します。最後に、材料のレオロジー物性値を特許(パラメータ特許)にする知財戦略についても触れます。

 

<プログラム>
第一部 「コーティングプロセスにおける界面化学とレオロジーの基礎」

1部 プログラム

1.界面化学の基礎

1.1 表面張力と表面エネルギー

1.2 固液界面における濡れと接触角

1.3 Zismanプロットと臨界表面張力

1.4 表面の幾何学と超撥水

1.5 溶液の表面張力と界面活性剤の吸着

1.6 臨界ミセル濃度と表面張力

 

2.レオロジーの基礎

2.1 連続体力学の基礎

a)  ひずみとひずみ速度

b)  伸長流動とせん断流動

2.2 粘性の基礎

a)  粘度 (粘性率) の定義

b)  非ニュートン流動

c)  チクソトロピー

d) 技術用語としてのチクソ性

2.3 粘弾性の基礎

a)  弾性と粘性の基本的性質

b)  粘弾性の現象論 (粘弾性モデル)

c)  動的粘弾性の定義とその意味

d)  動的粘弾性曲線に基づく流体と固体の判別

 

3.コーティング液の材料設計に関わる
  界面化学とレオロジー

3.1 粒子分散系のコロイド化学的安定性

a)  粒子の帯電とζ-電位

b)  イオン雰囲気と電気二重層

c)  DLVO理論と粒子の分散安定性

d)  吸着高分子と粒子の分散安定性

e)  凝集分散系のレオロジー的性質

f)  実際の分散系調製における技術的留意点

g)  カーボンナノファイバー分散系の特異な
   粘度挙動

3.2 高分子液体のレオロジー

a)  高分子の分子運動

b)  高分子の分子量と粘度挙動との関係

c)  高分子溶液の非ニュートン流動

d)  高分子の分子量と粘弾性挙動との関係

 

4.コーティング液の薄膜形成に関わる
  界面化学とレオロジー

4.1 レベリングにおける表面張力と粘度

4.2 工業的コーティングプロセスにおける支配因子

a)  スピンコートにおける膜厚と粘度

b)  ディップコートにおける粘度と表面張力

c)  リバースコータにおけるキャピラリー数と
   不安定流動

d)  ドクターブレードにおける不安定流動と
   法線応力効果

e)  非線形粘弾性と塗工性

4.3 インクジェットにおける動的表面張力と
   動的粘弾性

4.4 コーティング液のレオロジーコントロールに関する
   ケーススタディ

a)  インクジェット、エアレススプレーにおける
  伸長粘度と高分子の影響

b) 糸引き、液切れ時の伸長流動に関する
  レオロジー的検討

c) 柔らかい粒子間結合によるレベリング性の向上

 

5.コーティング液の固化過程に関わる
  界面化学とレオロジー

5.1 粘性液体から弾性固体への固化過程の概要

5.2 反応硬化過程における三次元網目形成と粘弾性挙動

5.3 ジェットインクの浸透乾燥と界面化学

5.4 グラビアインキにおける濡れ性と接着強度

5.5 トナーの冷却固化と動的粘弾性の温度依存性

5.6 技術の進歩性とパラメータ特許

 

<第二部概要>

塗料・インキ・接着剤をはじめ、固体表面上に液体の薄膜を形成する各種プロセスでは、分散状態やレオロジー特性が塗工適性、外観品質、保存安定性、さらには生産性に至るまで大きな影響を及ぼす。

本講演では、界面化学および分散系レオロジーの基礎概念を踏まえつつ、実務に直結する添加剤設計の視点からレオロジー制御技術を体系的に解説する。特に、粒子の沈降抑制や高濃度分散系における粘度上昇の抑制を中心テーマとして、湿潤分散剤の分子構造と分散安定化機構、ならびに無機系・有機系レオロジーコントロール剤の特徴と適用指針を具体例とともに紹介する。また、塗膜性能やプロセス欠陥との関係についても整理し、設計段階からの粘弾性制御の重要性を示す。さらに、液体系に加えて熱可塑性樹脂加工における流動性向上技術にも触れ、分散・流動制御の考え方を幅広い材料分野へ展開可能な形で提示する。

コーティング分野のみならず、電子材料、機能性ポリマー、加工プロセス設計に携わる研究者・技術者にとって有用な知見の提供を目指す。

 

<プログラム>
第二部 「分散安定化と粘弾性制御の最新添加剤技術」

1.粒子の分散安定化と粘性

 1.1 湿潤分散剤による粘性と光沢への影響

 1.2 脱凝集タイプの湿潤分散剤と流動性向上効果

 1.3 コントロール凝集タイプの湿潤分散剤と沈降防止効果

2.レオロジーコントロール剤の構造と特性

 2.1 無機粒子系のレオロジーコントロール剤

    層状ケイ酸塩の基本構造、変性による適性拡大、合成ケイ酸塩LAPONITE

 2.2 有機系のレオロジーコントロール剤

   会合型、アルカリ膨潤型、ウレア系

 2.3 レオロジーコントロール剤使用時の注意点

3.熱可塑性樹脂における添加剤による流動性向上

 

 

講師プロフィール

◎大坪泰文先生
1978年 東北大学大学院工学研究科博士課程修了(工学博士)
    東北大学工学部助手
1982年 千葉大学工学部助手
1987〜1988年 Princeton 大学工学部招聘研究員
1990年 千葉大学共同研究推進センター助教授
2000年 千葉大学工学部教授
2005〜2007年 千葉大学ベンチャービジネスラボラトリーセンター長
2015年 千葉大学定年退職・名誉教授
受賞:色材協会論文賞(1987年)
   日本機械学会ROBOMEC表彰(2001年)
   日本レオロジー学会賞(2005年)

◎谷 泰輝先生
京都工芸繊維大学 工芸学部 物質工学科を卒業後、同大学大学院 工芸科学研究科 物質工学専攻を修了。
大日本塗料株式会社にて住宅建材用塗料の設計業務に従事し、続いてPPGジャパン株式会社にて自動車用塗料の配合設計を担当。
ビックケミー・ジャパン株式会社入社後は、各種添加剤の応用評価を中心としたラボ業務に携わり、塗料・インク・関連材料分野における技術支援および評価業務を行っている。

 

 

■スケジュール

●日 程:2026年6月12日(金)
形 式:オンライン配信のみ(Zoom)
時 間:(第一部)10:00〜12:00、13:00〜15:15、 (第二部)15:30〜16:50
※当日聴講が難しい方にはZoomによるアーカイブ配信を行います。(配信期間は10日間。録画配信のため質疑応答はありません。講演日の配信環境によっては音声や映像が乱れる場合があります。)

■受講料

1名様 44,000円(税込、オリジナル予稿集代込)

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企画・運営:(株)加工技術研究会