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2025/7/11

【アイウェア用偏光板】住友ベークライト、MI技術で調色期間を大幅短縮

採用実績が20年以上あるアイウェア用偏光板

 住友ベークライトはマテリアルズ・インフォマティクス(MI) 技術を活用し、アイウェア用偏光板のサンプル調色対応期間を従来よりも大幅に短縮することに成功した。これにより、顧客の開発スピード向上と製品化の早期実現に貢献する。
 近年、屋外活動やデジタル機器の使用が増え、目を守るアイウェアへの関心が高まっている。特に偏光レンズは、日差しや反射光を抑えることで、アウトドアスポーツや運転等様々な用途で重要な役割を果たしている。従来、偏光板は、色調の調整に時間を要しており、開発、顧客への提案スピード向上へ取組みを進めている。
 同社は経営の重要課題としてDX(デジタルトランスフォーメーション) を推進しており、MIの活用を通じて製品開発の効率化と品質向上を図っている。今回の取り組みは、産業機能性材料営業本部が注力する製品の1つである「アイウェア用偏光板」において実現された。
 同製品は、発売から20年以上の実績を持ち、豊富な調色データを蓄積している。これらのデータと染料の吸収スペクトルデータベースをMIにより解析することで、目的の色調に最適な染料の組み合わせや配合比を迅速にシミュレーションし、設計が可能になった。
 さらに、EN 166 (欧州規格) やANSI Z87.1 (米国規格) などの国際規格に準拠したスペクトル設計が可能となり、信号視認性や安全性を確保した製品開発が実現している。
 同偏光板は、偏光サングラスや偏光ゴーグルなどのアイウェア製品に使用され、反射光を効果的にカットすることで視界をクリアにし、疲労感の軽減や快適性の向上に寄与する。特にスポーツや運転などのシーンで高い評価を得ている。
 アイウェア市場では、多様な色調やカスタマイズ性が求められており、MIの活用により、顧客の開発時間短縮と製品上市スピードの向上に貢献していく。

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