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2025/2/20

【医薬品添加剤】日本曹達、セルローステクニカルアプリケーションセンター ヨーロッパ(NISSO CTAC EU)開設

 日本曹達は、医薬品添加剤「NISSO HPC」(ヒドロキシプロピルセルロース)と「NISSO SSF」(フマル酸ステアリルナトリウム)の新たな価値を顧客とともに共創するコラボレーション施設「セルローステクニカルアプリケーションセンター ヨーロッパ(NISSO CTAC EU)」を、同社連結子会社であるNISSO CHEMICAL EUROPE GmbHの一部門として開設した。
 医薬品添加剤「NISSO HPC」は、主に固形製剤の結合剤として使用されており、錠剤の硬度を高める結合力や徐々に有効成分を放出する徐放性、溶け難い医薬品原薬の溶解性改善、および溶解した状態を維持するなど、さまざまな高い機能を有していることから、医薬品用途のみならず健康食品錠剤(サプリメント)などの食品分野における採用も拡大している。また、錠剤を打錠する際に滑沢剤(粉末と臼杵との摩擦を低減する添加剤)として使用される「NISSO SSF」は、粒子が微細で粒度分布が狭く、優れた滑沢性や打錠成形性を有しており崩壊特性を向上させる機能も有していることから、「NISSO HPC」との併用による口腔内崩壊錠用途での採用が拡大している。
 日本曹達は、2019年10月に「セルローステクニカルアプリケーションセンター(CTAC)」(千葉県市原市)を設立し、顧客のさまざまな目的や要望に対して、「NISSO HPC」や「NISSO SSF」を使用した解決策の提案や製品開発支援など、ユーザーニーズに合ったソリューションを提供することで、成長ドライバーであるヘルスケア分野の事業拡大に取り組んできた。そして、2026年度に予定している「NISSO HPC」増産工事の竣工を見据えた海外展開の強化を目的として、今般NISSO CTAC EUを開設することとした。 欧州市場(当面は米国、インド地域も含む)における普及活動の拠点として、CTACと連携しながら、よりきめ細やかでタイムリーなテクニカルサービスを提供することで、「NISSO HPC」や「NISSO SSF」のプレゼンスを高めていく。
 日本曹達グループは、長期ビジョン「かがくで、かがやく。2030」、ならびに中期経営計画「かがくで、かがやく。Stage II」において、高付加価値事業の拡大と農薬・医薬品添加剤を中心とした海外事業の 推進により、事業収益力の向上を図ることとしている。NISSO CTAC EUの開設は、これらの取り組みの一環として、同社グループのさらなる企業価値の向上に貢献するものである。
<NISSO CTAC EUの概要>

ライフサイエンスセンターデュッセルドルフ外観

住 所 :メロヴィンガープラッツ, 1A, 40225 ,デュッセルドルフ, ドイツ
    (ライフサイエンスセンターデュッセルドルフ内)
開設日 :2025年2月1日
製剤・評価機器 :打錠機、流動層造粒機、撹拌造粒機、コーティング機、
         錠剤・粉体物性評価機器、崩壊時間測定機、溶出試験機などを順次導入予定

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