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2025/2/17
【超音波防汚技術】アルファ・ラバル、NRG Marineを買収
アルファ・ラバルは、英国に本社を置くNRG Marineの買収契約を締結した。同社は、船舶、石油・ガス、産業用途向けの超音波防汚ソリューションを提供するリーディングカンパニー。この買収により、アルファ・ラバルは環境負荷を低減しながら、運用効率の向上、コスト削減、設備のライフサイクル延長を実現する先進的な技術を顧客に提供できるようになる。買収の完了は2025年第2四半期を予定。
革新的な超音波防汚技術で業界を変革
NRG Marineの超音波防汚技術は、超音波による微細な気泡が崩壊することで生じる微細な攪拌作用を利用し、重要なコンポーネントの汚れ、スケール、スラッジ、堆積物の付着を防ぐ。これにより、機器の効率維持やメンテナンス負担の軽減が可能になる。
船舶業界では、生物付着(バイオファウリング)が燃費の増加や外来種の拡散リスクを高めることが課題となっている。この技術を活用することで、燃費削減と環境負荷低減を同時に実現し、国際海事機関(IMO)の規制にも対応できる。
石油・ガス業界では、設備の表面に付着する生物や堆積物の除去に貢献する。さらに、ATEX認証を取得しており、安全基準を満たした信頼性の高いシステムとして、過酷な環境でも活用できる。
NRG Marine創業者兼CEOのダレン・ローランズ氏は、「アルファ・ラバルの持続可能なソリューションへの取り組みとグローバルネットワークは、当社の成長にとって理想的な基盤となるでしょう」と述べている。
コスト削減と運用効率の向上
超音波防汚技術は、従来の手法と比較して高いコストパフォーマンスを発揮する。
- メンテナンスコストの削減 - 定期的な清掃の頻度を減らし、維持費を抑制
- 設備のライフサイクル延長 - 付着物による劣化を防ぎ、機器の寿命を延長
- 設置の容易さ - 船体貫通工事が不要で、新造船・既存船問わず設置可能
この技術は、船舶が停泊中でも継続して作動し、化学薬品を使用せずに環境負荷を軽減できる持続可能なソリューションとして注目されている。
環境評価の向上
この技術の導入により、船舶のCII(Carbon Intensity Indicator)をはじめとする環境指標を大幅に改善し、IMO規制に対応できる。これは、環境への配慮だけでなく、運用コストの削減や船舶の市場価値向上にもつながる。
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