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2025/5/30
【Printing】ハイデルベルグ、「China Print」の成果を背景に2025/26年度を力強くスタート
▶パッケージ印刷が中国でも成長を牽引
▶パッケージ分野における最新の枚葉印刷技術への数多くの投資が、中国における生産稼働率向上につながる
▶中国で初めて、産業用デジタル印刷システム「ジェットファイア 50」が販売
ハイデルベルグは、2025年5月15日~19日に北京で開催された「China Print 2025」において、期待を上回る成果を収め、多くの顧客や業界関係者から高い評価を得た。特にパッケージ印刷分野の顧客からは、ハイデルベルグの最新枚葉印刷技術に対する関心が高く、数多くの投資案件が成立した。会期中に販売された印刷ユニットは約350台にのぼり、当初の予測を大きく上回る結果となった。

ハイデルベルグ テクノロジー&セールス部門 最高責任者のDr. ダヴィッド・シュメディングは次のように述べている。
「当社のブースを訪れた多くの来場者が、革新的なテクノロジーや展示内容に強い関心を示したことは、ハイデルベルグが中国市場におけるリーディングカンパニーであることを明確に示しています。当社は、パッケージ印刷および商業印刷の両分野において、統合されたソリューションを自社で一貫して提供しており、多くのお客様から高い評価をいただいています。さらに、多くの製品が中国国内で製造されており、これが4月に始まった新会計年度(4月)における好調なスタートにもつながっています」
4年に一度開催されるこの展示会は、中国における印刷業界最大級の国際見本市として広く知られている。今回の「China Print 2025」には約12万人が来場し、アジア各国から多くの業界関係者が集まった。中でもハイデルベルグのブースはひときわ注目を集め、最多の来場者数を記録した。さらに、現地でブースを訪れた来場者に加え、約130万人がオンラインでライブプレゼンテーションを視聴した。


「パッケージ印刷は、当社の中国事業においても成長の原動力となっています」と、ハイデルベルグのユルゲン・オトCEOは述べている。「この動きは、当社の成長戦略を裏付けるものです。すなわち、この重要な市場セグメントにおけるシステムインテグレーターとしての地位をさらに強化するために、継続的かつ的を絞ったポートフォリオの拡充を進めています。ハイデルベルグは、中国国内の需要の大部分をカバーする広範な販売・サービスネットワークと、現地生産拠点という強みを最大限に活用しています」。
パッケージ印刷が成長を牽引
紙製パッケージの年間約4%の増加により、中国のパッケージ市場はハイデルベルグにとって成長の原動力となっている。現在、パッケージおよびラベル分野は中国の印刷業界全体の約50%を占めており、その比率は今後さらに拡大すると見込まれている。こうした動きは、「China Print」において締結された数多くの取引によっても裏付けられている。
・中国北部の大手パッケージ印刷会社が、ハイデルベルグにピークパフォーマンスジェネレーションの「スピードマスターXL106」を2台発注した。これにより、同社の印刷ユニットは計13台となる。
・中国東部のパッケージ印刷会社は、2024年に導入した「スピードマスターXL106」および「フォイルスター」テクノロジー搭載の「スピードマスターXL75」への投資に続き、さらに「スピードマスターXL75」を2台(印刷ユニット計19台)追加で注文した。
・ハイデルベルグは中国南部のパッケージ印刷会社から、UVテクノロジーを搭載した「スピードマスターCX104」印刷機を2台受注した。2016年設立の同社は、ハイデルベルグが中国現地で製造する「スピードマスターCX104」の品質、効率性、生産性を特に重視している。同社は新たなUV印刷機を活用し、標準的なパッケージから酒類や化粧品のハイエンドソリューションまで事業を拡大することを目指している。
ジェットファイア50デジタルシステム、アジア地域の見本市で初披露
他国と同様に中国でもデジタル印刷の重要性が高まる中、ハイデルベルグの「ジェットファイア50」がアジアの見本市で初披露されたことは、多くの来場者にとって特に注目すべきハイライトとなった。ハイデルベルグは、機械、ソフトウェア、消耗品、サービス、コンサルティングからなる包括的なデジタルエコシステムとともに、産業用インクジェット印刷機を展示した。新たに導入されたプリネクトタッチフリーソフトウェアにより、このシステムはオフセット印刷と統合されたハイブリッド生産環境への組み込みが可能。さらに、人工知能の支援により、ソフトウェアは最も効率的かつコスト効果の高い生産方法を自動的に判断する。

シェンダ・プリンティング・テクノロジー社は、年間売上高約3億7500万ユーロを誇る中国最大のウェブ・トゥ・プリント企業として成長を続けている。同社は中国で初めて「ジェットファイア50」を導入し、デジタルトランスフォーメーションを継続的に推進するとともに、デジタル印刷への注力を一層強めている。
「中国市場は印刷業界のイノベーションを牽引しており、China Printでは、この国の印刷業界がグローバルなトレンドに追随し、高度に自動化され、効率的かつ完全に統合されたソリューションへの投資を拡大していることが示されました。さらに、より持続可能なパッケージや紙製パッケージに対するエンドユーザーの需要が高まっていることも加わり、ハイデルベルグのデジタル化ソリューションはこの重要な市場において特に魅力的な選択肢となっています」と、オトCEOは述べている。
効率性と生産性向上を追求したデジタライゼーションをテーマとする出展
2000m2を超える展示スペースにおいて、ハイデルベルグは効率性と生産性の向上、オフセット印刷とデジタル印刷を組み合わせたエンド・トゥ・エンドのハイブリッド生産、プリネクトタッチフリーコントロール、新たなビジネス機会の創出、そして業界のデジタルトランスフォーメーションに焦点を当てた、パッケージ印刷および商業印刷向けソリューションを展示した。

ハイデルベルグは、100を超えるデジタルタッチポイントで構成されるインタラクティブな顧客体験「デジタライゼーション エクスペリエンスセンター」と、約100種類の印刷物を展示した豊富なアプリケーションギャラリーを通じて、印刷会社がクライアントに提供できる多様な可能性を示し、展示会で大きな注目を集めた。
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