アーカイブ情報
2026/2/5
【アクリル樹脂】ルーマス社と住友化学、ケミカルリサイクル技術の商業スケールでのライセンス提供開始
米国の大手技術ライセンサーであるルーマス・テクノロジー社と住友化学は、アクリル樹脂(PMMA、ポリメチルメタクリレート)の高効率ケミカルリサイクル技術(PMMA-CR技術)について、商業スケールでのライセンス提供を開始する。

ルーマス社と住友化学は、2024年5月に協業契約を締結し、PMMA-CR技術のライセンス供与・商業化に向けた取り組みを進めてきた。住友化学の愛媛工場(愛媛県新居浜市)にある実証設備での技術検証を経て、両社でスケールアップを含む商業化の検討と評価を重ね、商業化に必要な要件を満たす技術を確立したと判断した。これにより、世界中の顧客への商業ライセンスの供与が可能となった。
PMMA-CR技術は、アクリル樹脂を熱分解し、原料となるMMA(メチルメタクリレート)モノマーに高効率で再生する技術で、住友化学と日本製鋼所(本社:東京都品川区)が共同開発した熱分解技術を基盤としている。同技術で再生したモノマーは、化石資源を原料とした材料と同等の品質で、従来品と比べて製品ライフサイクル全体のGHG排出量を約50%※削減できる見込みで、プラスチック廃棄物の大幅な削減と化石資源への依存低減に貢献する。
※ 化石資源を原料とした材料との比較に基づく、ライフサイクルアセスメント(LCA)手法による住友化学の算定値
PMMA-CR技術の主な特長
・高効率なPMMAリサイクルプロセス:使用済みPMMAを高収率・高純度で循環型MMAモノマーに再生
・先進的な熱分解システム:二軸混練押出機とヒーターを組み合わせた効率的な加熱によりPMMA熱分解に適した均一な温度制御と優れた熱効率を実現
・連続運転:セルフクリーニング機能を持つ二軸混練押出機を採用し、高い設備稼働率と簡便な操作性を実現
・拡張性:プロセス機器をひとまとめにしたモジュールパッケージとして提供可能であり、ライン増設による能力調整が容易
・クローズドループリサイクル:化石資源を原料としたMMAと同等品質の再生MMAを生産し、自動車・電子・建築材料などでの真のクローズドループリサイクルを実現
両社は、アクリル樹脂の資源循環を推進するため、今後、ルーマス社のグローバルネットワークを通じて本技術ライセンスを提供することで、世界各地での社会実装を目指す。
【両社のコメント】
○ルーマス社 CEO Leon de Bruyn氏
ルーマス社の商業化技術と住友化学のケミカルリサイクル技術を融合することで、拡張性と経済性に優れたPMMAリサイクルソリューションを提供します。この技術により、お客さまは廃棄物削減、排出量低減、リサイクル素材からの新たな価値創出という明確な道筋を手に入れ、サステナビリティを真の競争力へと転換することが可能です。
○住友化学 専務執行役員 武内正治氏
信頼できるパートナーであるルーマス社と共に、革新的なPMMA-CR技術を市場に届けることを誇りに思います。本技術ライセンスの提供を通じて、アクリル樹脂を再資源化する資源循環型社会の実現に貢献してまいります。
ルーマス社について
ルーマス社は、プロセス技術と価値創造型エネルギーソリューションプロバイダーです。現代の生活を支え、持続可能で低炭素な未来に焦点をあてた技術ソリューションの開発で世界をリードしている。クリーン燃料、再生可能エネルギー、石油化学、ポリマー、ガス処理技術のライセンス供与をはじめ、ライフサイクルサービス、触媒、専用機器、デジタル化技術を世界中のお客さまに提供している。
詳細はhttps://www.lummustechnology.com/
- カテゴリー
- コンバーティングニュース

