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2024/5/23

【インクルーシブな世界を目指す】ダウ、医療的ケア児の保育拡充のため認定NPO法人フローレンスに寄付

 ダウ・ケミカル日本の親会社、ダウ(DOW)は、日本の子ども・子育て領域の社会課題解決に取り組む特定非営利活動法人(認定NPO法人)フローレンス(本部:東京都千代田区)に3万4千ドルを寄付した。人工呼吸器やたんの吸引、胃ろうなどの医療的ケアを日常的に必要とする児童「医療的ケア児」の保育拡充を通じて、よりインクルーシブな世界に貢献していく。
 医療的ケア児は新生児医療の進歩などにより増加しており、全国で約2万人に上ると推計されている*1。
 24時間365日ケアを必要とする子どものために、多くの保護者、特に母親が就労機会を得にくい状況がある。2021年に「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」が施行され、国や地方自治体による医療的ケア児への支援が「努力義務」から「責務」となった。認可保育園で医療的ケア児の受け入れが進みつつある一方、多くの保育園では医療的ケア児を預かるノウハウが不足している。
 ダウの草の根のダイバーシティネットワーク、従業員リソースグループ(ERG)のWIN(女性)とDEN(障がい者)は、障害児・医療的ケア児の保育事業を展開しているフローレンスと協力し、今後、認可保育園や自治体の職員に医療的ケア児保育の研修を提供する。現場の職員が医療的ケア児を安全に保育するノウハウを得て、より多くの子どもを預かることにより、母親が就労の機会を得られるように支援していく。
 医療的ケア児が病院や専門施設だけではなく、地域に包括され一般の保育園で育てられることで、障害や医療的ケアの有無に関わらず、子どもたちが自然な学びや気づきを得られる、よりインクルーシブな保育環境が生まれることを期待している。ダウの従業員もボランティアとして、医療的ケア児の遠足や園のイベントをサポートする予定。
 ダウは、世界で最もイノベーティブ、顧客本位、インクルーシブでサステナブルな素材化学会社になることを掲げている。よりインクルーシブな社会を築くことを目的に、各ERGがさまざまなプロジェクトを提案し、優れた案が採択され、ダウのALL IN ERGファンドを通じて、ダウが操業する世界の地域社会のコミュニティを支援しており、2019年から2023年度にかけて計145万ドルを拠出した。ダウ日本からの提案が採用されたのは本件が初めて。
*1  医療的ケア児等とその家族に対する支援施策 医療的ケア児について(厚生労働省)

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