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2025/4/1
【エコマーク】日本環境協会、4月1日にケミカルリサイクルプロセスによる廃棄物等の化学原料化プラントおよびその化学製品」認定基準を制定
日本環境協会が運営するエコマークは、新たに「ケミカルリサイクルプロセスによる廃棄物等の化学原料化プラントおよびその化学製品」認定基準を4月1日付で制定し、認定を開始する。
No.513「ケミカルリサイクルプロセスによる廃棄物等の化学原料化プラントおよびその化学製品Version1」認定基準について
プラスチックの資源循環や将来のカーボンニュートラル社会の実現との両立を目指す取り組みとして、廃プラスチック等の処理やリサイクルが国内外で注目されている。そのリサイクル手法の1つとして、廃プラスチック等をケミカルリサイクルプロセス(モノマー化、ガス化、油化等)によって化学原料化し、再びプラスチック等の原料として利活用するための技術開発が活発に行われている。
循環型社会の形成に向けて資源生産性・循環利用率を高める取り組みを一段と強化するためには、大量生産・大量消費・大量廃棄型の経済・社会様式につながる一方通行型の線形経済から、持続可能な形で資源を効率的・循環的に有効利用する循環経済(サーキュラーエコノミー)への移行を推進することが鍵であるとされている。化石資源に依存せず、資源や製品を循環的に利用して付加価値を創出する循環経済への移行には、社会全体で廃プラスチック等の太い循環の輪を構築していくことが望ましく、そのソリューションの1つとして廃プラスチック等に含まれる炭素原子などの利活用が有望視されている。
エコマークでは、制度創設から36年にわたり、廃プラスチックをマテリアルリサイクルしたプラスチック製品の認定を行ってきた。今回の認定基準の策定においては、化学産業における廃プラスチックなどの廃棄物等のケミカルリサイクルによる化学原料化に着目し、「ケミカルリサイクルプラントおよび化学製品」を対象に認定基準の策定を行った。
同認定基準の策定によって、今までマテリアルリサイクルでは原料とすることが難しかった廃棄物等のリサイクルが進んでいくことが期待される。
<認定基準のポイント>
- 認定対象は、モノマー化、ガス化、油化等のケミカルリサイクル手法による、プラスチックなどの廃棄物等を化学原料化する「ケミカルリサイクルプラント」および「そのリサイクル由来の化学製品」 (申込者は、ケミカルリサイクルプラントを有する事業者)
- 認定基準は、必須項目11項目と配慮事項1項目から構成
【必須項目】 投入する廃棄物等の受入基準や体制の整備 廃棄物等の化学原料化率 製品ライフサイクル全体の気候変動への影響の評価(代替しようとする化学製品を生産する一般的なプロセスと比較して増加しないこと) 化学製品のリサイクル材料含有率(または割当率)の適正管理 発生する排出物の再資源化 環境法規等の順守 消費者との環境コミュニケーションの実施 リサイクル由来特性を割り当てた化学製品(マスバランス方式)の環境情報の表示 など |
【配慮事項(認定の要件とはしないが、配慮することが望ましい項目)】 申込プラントのエネルギー源:再生可能エネルギー・非化石エネルギー等の利用 |
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