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2024/6/9

【カーボンニュートラル】鹿島等が開発した境配慮型コンクリート「CO₂-SUICOM」のCO₂固定量を国が算定

 鹿島等が開発した、製造時にCO₂を吸収・固定するコンクリート「CO₂-SUICOM®」(シーオーツースイコム)のCO₂固定量が、3類型(4種類)の環境配慮型コンクリートの1つとして世界で初めて算定され、国際連合(国連)に報告された。
 日本政府は、気候変動に関する国際連合枠組条約、パリ協定、ならびに関連する締約国会議の決定に基づき、温室効果ガスの排出・吸収量の目録を毎年作成し、国連に提出している。また、これらの国内措置を定めた地球温暖化対策の推進に関する法律においても、日本における温室効果ガスの排出量および吸収量を算定し、公表することとされている。
 今回、これらに基づいた2022年度の算定結果が公表された。この中で、科学的な知見やデータ等が整ったとして、3類型(4種類)の環境配慮型コンクリートのCO₂固定量が新規に算定され、総量約17tが国連に報告された。このうち「CO₂-SUICOM®」のCO₂固定量として舗装ブロック55.6m3で3.614t(1m3当たりのCO₂固定量65kg)、埋設型枠27.8m3で4.17t(1m3当たりのCO₂固定量150kg)の合計7.78tが計上された。
 今後、これら環境配慮型コンクリートのJクレジット化の検討が予定されている。
 鹿島は今後も、「CO₂-SUICOM®」の市場展開を推進することでCO₂吸収コンクリートの普及を加速させ、2050年カーボンニュートラル社会の実現に貢献していく。

「CO₂-SUICOM」の埋設型枠と舗装ブロック

 「CO₂-SUICOM®」は、コンクリートの主原料となるセメントの半分以上を特殊な混和材「γ-C₂S」(ガンマシーツーエス)と産業副産物に置き換えることで、セメント製造時に排出されるCO₂を削減する。さらに、コンクリート製造段階で強制的にCO₂を供給する「炭酸化養生」※を行うことで、コンクリートが固まる過程でγ-C₂Sが大量のCO₂を吸収・固定する。
※ CO₂を封入した槽内でコンクリートを養生し、安定した環境でCO₂を吸収・固定させる方法

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