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2025/10/15
【グッドデザイン】東洋製罐、技術支援を行う都市型ボトリング工場「CAN-PANY」が2025年度グッドデザイン賞でグッドデザイン・ベスト100に選出
東洋製罐グループホールディングスの連結子会社である東洋製罐は、同社が技術支援などを行っている都市型ボトリング工場「CAN-PANY(カンパニー)」において、同施設を運営するmitosayaと共同で、日本デザイン振興会が主催する2025年度グッドデザイン賞を受賞した。さらに、CAN-PANYは、受賞作品の中で「明日を拓くデザイン」や「未来を示唆するデザイン」として高く評価された案件に贈られる「グッドデザイン・ベスト100」にも選出された。

CAN-PANY 概要
CAN-PANYは2023年5月、清澄白河に誕生した飲料の製造・充填を行う都市型のボトリング工場。
「小ロット」「ノンアルコール」「コラボレーション」に重点を置き、レシピの開発から、原料加工、製造、充填、出荷、販売までを一貫して行っている。製造工程をすべて見通せる、機能的で衛生的な工場から、旬の素材を使った炭酸飲料や、新しいレシピからつくられたモクテルが生まれている。全国の生産者やシェフやバーテンダー、アーティストなどのさまざまな分野のクリエイターとのコラボレーションを積極的に行い、オリジナル製品だけではなく、コラボレーションによる商品開発を行っている。
CAN-PANYという名称は「充填する仲間」を意味する造語。透明な壁で構成された工場で製造プロセスを街に開き、「つくる」行為を都市生活の中に再提示する。

CAN-PANY 立ち上げの背景
CAN-PANYを運営するmitosayaは、千葉県夷隅郡大多喜町で自社栽培した果樹やハーブを使い、発酵や蒸留という技術を用いてものづくりを行っている蒸留所。東洋製罐は、mitosayaの「新たなボトリング文化を醸成したい」という想いに共感し、食品・飲料製品のレシピ開発から製品化までを少量からトータルでサポートするサービス「Future Foods Labo.(通称:ふふら)」が充填機の導入や、製造などの技術支援を行った。
東洋製罐は、CAN-PANYへの支援を通じて、飲料の新しい用途や市場の開拓に、これまで培った技術やノウハウを活かす活動を続けていく。
グッドデザイン賞審査委員による評価コメント
同プロジェクトは「街に開かれた飲料工場」として、閉鎖的な製造現場のイメージを刷新し、透明性と信頼感を高め “作る”を通してコミュニティを創出するという都市における新たなモデルを提示している。製造・充填・販売を一体化した動線により、訪問者は製品の背景を直接体験でき、透明ポリカーボネートを用いたデザインが境界を感じさせず、意匠と機能の両立、施設の仕組みとブランドの世界観と強く結びついている点も秀逸である。従来の工場の枠を超え、共創的な産業空間の好例として高い評価を得ており、今後の展開に大きな期待を抱かせる素晴らしい取り組みのデザインである。
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