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2024/12/24

【グリーンイノベーション基金事業】 エア・ウォーター、「廃棄物・資源循環分野におけるカーボンニュートラル実現」において「CO2分離回収を前提とした廃棄物焼却処理技術の開発」に参画

 エア・ウォーターは新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募した「グリーンイノベーション基金(以下、GI基金)事業/廃棄物・資源循環分野におけるカーボンニュートラル実現」に対し、カナデビアの「CO2高濃度化廃棄物燃焼技術の開発」が採択され、再委託先企業として参画することとなった。

概要
 本事業は、燃焼排ガス中のCO2を高濃度化する廃棄物燃焼技術を確立し、廃棄物に含まれる炭素を高効率に回収するシステムの研究開発を、東京二十三区清掃一部事務組合の協力のもと品川清掃工場敷地内にて行うもの。
 エア・ウォーターは、産業ガス事業で長年培ってきたCO2分離回収技術を活かし、清掃工場における燃焼排ガスからCO2回収率90%以上を安定的に達成するCO2分離・回収技術を開発する。なお、回収したCO2は液化炭酸ガスなどへの利活用を検討する。
 また、エア・ウォーターは燃焼に用いる酸素供給設備の設置と運転を行う。一般的な清掃工場では、空気により廃棄物を燃焼するが、本事業では排ガス再循環ガスに酸素を混合したガスで廃棄物を燃焼するCO2高濃度化燃焼※を実証し、効率的なCO2回収を目指す。
 本事業で得られた知見を含め、今後も効率的なCO2回収装置の開発を推進し、カーボンニュートラル社会の実現に貢献していく。

事業イメージ

※大幅に増加させた再循環ガスに酸素を加えて廃棄物を燃焼させることで燃焼排ガス中の窒素分が低減され、結果として燃焼排ガス中CO2濃度が従来よりも大幅に向上することが期待される。

事業内容
事業名称:グリーンイノベーション基金事業
      「廃棄物・資源循環分野におけるカーボンニュートラル実現」
      CO2高濃度化廃棄物燃焼技術の開発
公募実施者:NEDO
再委託期間:2024年~27年(予定)
 エア・ウォーターは環境省の実証事業「清掃工場から回収した二酸化炭素の資源化による炭素循環モデルの構築実証事業(2018年~22年)」において、代表事業者である日立造船(現カナデビア)から、二酸化炭素の分離・回収に係る事業範囲について再委託を受け、商用規模でのごみ焼却炉排ガスからの二酸化炭素回収設備の開発に携わうた。本事業は、これに続く取り組みとなる。

グリーンイノベーション基金実証事業について
 GI基金事業は、政府が発表した「2050年カーボンニュートラル」の目標達成に向け、2兆円の基金をNEDOに造成したもので、経済産業省等が策定した「グリーン成長戦略」において実行計画を策定している重点分野を支援することを目的としている。企業等の自助努力だけでは取り組めないような野心的かつ具体的な目標を共有したうえで、これに経営課題として取り組む企業等に対して、研究開発・実証から社会実装までを継続して支援する事業。
 エア・ウォーターは、「CO2の分離回収等技術開発プロジェクト」に「Na-Fe系酸化物による革新的CO2分離回収技術の開発」が採択されているほか、「製造分野における熱プロセスの脱炭素化プロジェクト」に脱炭素産業熱システム技術研究組合への加盟を通じて参画している。

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