アーカイブ情報

2024/9/24

【ケミカルリサイクル】三井化学、メガネレンズ材料MRの技術実用化への取り組み開始

 三井化学は、メガネレンズ材料MR™を使用したメガネレンズの製造・加工工程で発生する切削粉や廃レンズをケミカルリサイクルし、再びメガネレンズ材料 MR™として活用する新たな技術開発とその実用化へ向けた取り組みを開始した。
 メガネレンズは、レンズメーカーでのレンズ成型、度付き加工や小売店でのフレームへの枠入れなど、いくつかの工程を経て最終製品になるが、それらの工程で発生する切削粉や廃レンズのほとんどは現状廃棄されている。本取り組みは、その切削粉や廃レンズを回収したあと、三井化学の新たな技術を駆使したケミカルリサイクルを行うことで、高い透明度や強度などの高品質が求められるメガネレンズ材料 MR™として再び活用する画期的な取り組み。メガネレンズのバリューチェーン全体を巻き込んだビジネスモデルの構築により、サーキュラーエコノミー実現を目指す。

メガネレンズ材料 MR™のケミカルリサイクルスキームのイメージ図

 三井化学は、メガネレンズ材料のリーディングカンパニーとして、高屈折率メガネレンズ材料MR™シリーズをはじめとした様々な屈折率や高耐候性といった特性を持つ材料や、メガネレンズの長寿命化や高機能化に貢献するコーティング材料を世界中のレンズメーカーに提供している。また、植物由来の原料を使用したメガネレンズ材料「Do Green™」といった環境配慮型の製品拡充にも力を入れている。同社は「視界品質QOV(Quality of View)」をコンセプトに、視力矯正から、目の健康と快適さまで、より良い視界を追求する製品開発に取組み続けるとともに、高付加価値でサステナブルな製品をグローバルに提供していく。
■BePLAYER®・RePLAYER®
 「素材の素材まで考える」/「世界を素から変えていく」をキーメッセージに、バイオマスでカーボンニュートラルに貢献する「BePLAYER®」と、リサイクルでサーキュラーエコノミーに貢献する「RePLAYER®」の2つのブランドを立ち上げ、再生可能資源の活用とストック資源の管理を目指すこれら2つのソリューションブランドを両輪で進めていくことで、複合的かつ複雑な社会課題を解決し、サステナブルを超えたリジェネラティブ(再生的)なライフスタイルを素材から提供していくことを目指している。
 本件は廃棄されたプラスチックを資源と捉え再利用する「RePLAYER®︎」のコンセプトの一環であり、2021年12月から投入開始したバイオマスナフサと同様、「素材の素材から変えていく」取り組み。同社は、バイオマスやリサイクルによるサステナブル原料への転換、アンモニア燃料化などの燃料転換、地域連携による共創を通じて、サーキュラーエコノミーの実現に貢献する。

カテゴリー
コンバーティングニュース

PAGE TOP