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2025/9/30

【スタンパ】ミヤカワ、クラレから事業継承および技術移転

 ミヤカワは、クラレが展開してきたスタンパ(微細形状を有する金属型)事業に関して、主要設備の譲受および製造技術の移転を受け、同社にて同事業を継承することを決定した。

 同事業の設備譲受および技術移転を通じて確実な継承を図り、既存のお客様に安心してご利用いただける製品の安定供給を継続していく。あわせて、同社が保有する導光板・液晶フロントライト・バックライト関連部材の生産技術との相乗効果により、皆様に一層ご満足いただける製品の提供に努めていく。

【クラレより移転される技術の一例】

  • マスクレスフォトリソグラフィー装置 大面積(500mm×500mm)にミクロンオーダー(最小フィーチャーサイズ・分解能 250nm)の複雑な2.5D構造のパターニングが可能。
  • 電鋳スタンパ マスクレスフォトリソグラフィー装置で形成した2.5D構造パターンを転写し、高精度のニッケル電鋳スタンパとして提供する。切削加工品、インクジェット、レーザー加工、ケミカルエッチング等、様々な製法で多様な素材上に形成された微細2.5D形状の精密な転写も可能。
電鋳スタンパ例

【ミヤカワ既存技術の一例】

  • 導光板・金型製造装置(STYLUS)(ワークサイズ:250mm×350mm) φ20μm〜φ50μmの異なる直径のマイクロレンズ(凹型・半球)を混在させて金型、またはPMMA板に直接打刻加工が可能。最大35打刻/秒の高速打刻。
  • 大型インクジェット導光板製造装置(ワークサイズ:1450mm×850mm×15mm t)
    独自技術によるインクジェット方式でのマイクロレンズパターン形成(凸型・半球)が可能。金型を不要とし、開発期間短縮を実現。
  • フェムト秒レーザー装置(発信波長 1552nm、ワークサイズ340mm×220mm)
    直描加工により、精密なミクロレンズパターン(凹・半球)を高精度で形成。熱影響が少なく高品質加工が可能。
  • 連続熱インプリント装置 MSI(マルチスケールインプリント、対応サイズ:約8インチ) ロールtoロール方式により、フィルムへ微細パターンを熱インプリント・冷却・裁断・外形カットまで連続処理可能。

【今後の展望】

 今回の技術移転により、ミヤカワはクラレが長年培ってきたスタンパ事業の技術と、同社グループの微細加工・光学技術を融合させ、より多様な産業分野への応用を目指す。

 既存のディスプレイ、光学部品、電子デバイス分野における活用を一層強化するとともに、これまでにない新しいニーズを積極的に開拓していく。

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