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2025/10/26

【スマートマニュファクチャリング】日本能率協会 、「ものづくりトランスフォーメーション賞(MzX賞)」創設。2026年1月から応募受付を開始し、2027年2月に受賞者発表

 日本能率協会(JMA)は、優れたスマートマニュファクチャリングの実践を称える「ものづくりトランスフォーメーション賞(MzX 賞)」を創設した。この賞は、国内外で事業を展開するものづくり企業やものづくり関連企業を対象に、デジタル技術を駆使してマニュファクチャリングチェーン全体を最適化し、QCD(品質・コスト・納期)の向上をはじめとする改善・変革を実現した事例を顕彰するもの。
 日本の製造現場は、設計・開発の高度化および複雑化が進む一方で、人手不足が深刻化し、これまで以上に高効率かつ持続可能な生産体制の確立が求められている。このような環境のなか、製造業の全体プロセス(マニュファクチャリングチェーン)を最適化するためには、デジタル技術の積極的な活用が不可欠。生産性やサービスレベルの向上への寄与のみならず、従業員の働き方改革や、新たなサービス・産業の創出にも大きく貢献する可能性を有している。
 JMAは、「世界をリードする日本のものづくりを目指す」という理念のもと、製造業の持続的発展を支援する取り組みを推進している。現在日本の製造業は、これまでの「つくる」に留まらず、企画・設計・開発からサービスまで、デジタル技術を活用し製造業全体の各プロセスを最適化する視点が求められるようになった。こうしたことを背景に、JMAでは各社におけるスマートマニュファクチャリングの取り組みを正当に評価し、日本のものづくり産業の変革を後押しすることの必要性を感じ、MzX賞創設に至った。
 2026年1月~4月まで応募を受付、同年12月に受賞者を決定。2027年2月に受賞者発表、および表彰式を実施する予定。
 JMAでは、企業の経営課題解決のための一助になるべく、「GOOD FACTORY賞®」「第一線監督者の集い」「JMAQA AWARDS」といった表彰制度を設け、他社の範となる優良な企業や取り組みを顕彰している。MzX賞についても成果を広く公開し、日本の製造業の発展に寄与していく。
<「ものづくりトランスフォーメーション賞(MzX賞)」 概要>
名称:ものづくりトランスフォーメーション賞
略称:MzX賞 = Monozukuri X(トランスフォーメーション)賞
※賞の要旨
①デジタル技術を主に活用し、ものづくりのレベルを向上している事を評価
②経営環境や戦略に応じ自社としてのゴール(レベルを決める)を柔軟に設定
③ゴールのレベルや範囲は相対的に良し悪しを評価せず特性に応じて設定
④評価は計画だけでなくプロセスやしくみを重点に評価
⑤チェーンでの評価を重視し、企業やそのチェーンとしての競争力を高める
※本賞の意義(結果として得られるもの)
①受賞企業のマニュファクチャリングチェーンに対する客観的評価
②改革・改善の次の打ち手の明確化・変革の加速化・持続可能なものづくり実現
③企業イメージアップによるブランド向上や人材確保など
■応募要項
1.応募資格
 国内外で事業を展開するものづくり企業及びものづくり関連企業
 応募は1社単独でなく、協力会社など連携した数社で応募することも可能
2.表彰対象
 「プロダクションチェーン」「サプライチェーン」「エンジニアリングチェーン」「サービスチェーン」において、変革に向けて顕著な取り組みを行っている事例
3.賞の種類
①プロダクションチェーン優秀賞
 生産プロセス全体の最適化と効率向上を実現し、品質やコスト競争力を高めている企業。
 OEE(設備総合効率)の向上、ダウンタイムの削減、不良率の低減など、生産効率や品質向上に関する指標において、優れた成果や継続的な改善を実現している企業
②サプライチェーン優秀賞
 サプライチェーン全体を可視化・最適化し、供給網の強靭化や効率向上に寄与している企業。
 在庫回転率の向上、SCMコストの削減、リードタイム短縮など、サプライチェーン最適化の指標において優れた実績や進捗が見られる企業
③エンジニアリングチェーン優秀賞
 製品開発や設計工程において、デジタル技術を活用し、開発効率や設計精度を向上させている企業
④サービスチェーン優秀賞
 製造業におけるサービス提供の高度化を推進し、顧客への価値提供を最大化している企業
⑤ものづくりトランスフォーメーション大賞
 審査委員会において、その年の優秀賞の中で優れた企業
4.受賞件数
 5~10件程度/年(審査委員会の決定による)
5.審査機関
 有識者、およびSMD作成に従事した専門家(コンサルタント)にて構成された、JMAが設置する「ものづくりトランスフォーメーション賞 審査委員会」
6.審査方法
 応募企業は、提出書類において、審査対象とするチェーン(「プロダクションチェーン」「サプライチェーン」「エンジニアリングチェーン」「サービスチェーン」)を選定の上、申請するものとする。その後、以下のフローにより審査を実施する
①審査フロー:1)書類審査① 2)書類審査② 3)現地審査
②書類審査
 ・書類審査①:A4の2ページ程度(なりたい姿・現状課題・取り組み)
 ・書類審査②:A4の40ページ程度。提出された書類に基づき、各チェーン、およびアピールポイントについて、審査要件(以下の項目7)に基づき一次審査を実施
③現地審査(プレゼンテーションおよび現場審査)
 書類審査通過後、対象となる工場・事業所・関連部門などへの現地訪問を行い、実地でのヒアリング・検証を実施します。内容は応募時に選択した重点アピール項目を中心とした取り組みの詳細説明および質疑応答を実施。なお、全審査工程を通じ、応募企業の創意工夫、プロセス、成果、継続性および将来性を総合的に評価する
7.審査要件
 「計画の妥当性」「実行の確実性」「技術の有効性」および「成果の実効性」「持続的発展性」の5つの項目について、総合的に審査を行う

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