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2024/10/12
【ソーダ灰】トクヤマ、CO2の吸収効率を上げ、省エネかつ高効率な製造プロセスの構築へ
トクヤマは、中期経営計画2025に掲げる「地球温暖化防止への貢献」に関する取り組みの一環として、CO2を原料とするソーダ灰の製造プロセスにおいて、CO2の吸収効率を上げ、省エネルギーで高効率なプロセスの開発を推進している。
ソーダ灰は、ガラスや洗剤など、日々の生活に欠かせない製品の原料として重要な基礎化学品。トクヤマは、1918年の創業当時から、ソーダ灰を徳山製造所で製造しており、現在では、国内で唯一の供給者(生産能力:年20万トン)となっている。
ソーダ灰の製造工程では、通常、石灰石を石灰炉で焼成してCO2を取り出し、それを原料に炭酸化塔で原塩などとの炭酸化反応を行う。今回のプロセス開発では、改良した炭酸化塔を用いて、CO2の吸収効率を現状から17%改善し、かつ炭酸化反応に要する消費電力を24%低減することを目指す。
2024年2月に徳山製造所に改良炭酸化塔のパイロットプラントを稼働させ、現在試験運転を継続している。今後、試験運転で得られたデータを活用し、より効率的な改良炭酸化塔を設計し、商用プラントへの導入を検討していく。将来的には、開発プロセスをきっかけに、ソーダ灰製造プロセスから直接排出されているCO2の削減に繋げることを目指す。
ソーダ灰は、CO2を原料として活用できることから、脱炭素社会の構築に向けて、将来性の見込める製品。トクヤマは、地球温暖化防止への貢献のために、環境価値の高い「ソーダ灰事業」の構築を積極的に推進していく。
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