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2025/10/30

【ネオペンチルグリコール】BASF、湛江フェアブント拠点の新工場の操業開始、製品カーボンフットプリントを低減したNEOL NPG上市

 BASFの化学品中間体事業本部は、中国・湛江のフェアブント拠点(統合生産拠点)において、新たなネオペンチルグリコール(NPG)工場の操業を開始した。年間生産能力8万トンの新工場の稼働を開始したことで、BASFの世界全体でのNPG生産能力は年間25万5000トンから33万5000トンに拡大し、世界有数のNPGメーカーとしての地位がさらに強化された。NPGは主に粉体塗料用樹脂の製造に使用される中間体。最初の顧客への初回出荷は10月に実施された。

BASF化学品中間体事業本部チーム、湛江フェアブント拠点でのNPG工場操業開始を祝う

 また、BASFは、湛江フェアブント拠点で製造されるNPGにおいて、製品カーボンフットプリント(PCF)を低減したNEOL® ネオペンチルグリコール90% rPCF AP※1を上市した。事前評価によると、湛江で製造されたNPGのPCFは、アジア地域の既存のBASF製造拠点で生産された同製品よりも低く、これは高効率な生産技術や、統合生産システムによる相乗効果、低炭素原料の使用、そして100%再生可能電力の活用によるもの※2

10月に行われたタンクローリーによる初出荷が、新工場からの最初の顧客向け納品となった

  BASFのアジア太平洋地域化学品中間体事業本部のシニアバイスプレジデントであるマイケル・ベッカーは次のように述べている。
「この新たなNPG工場の稼働により、アジア太平洋地域における当社の生産体制が強化され、環境に配慮した粉体塗料用樹脂に対するお客様の高まるニーズにより迅速かつ柔軟に対応できるようになります。このことは、持続可能な化学品中間体を提供するパートナーとして選ばれる存在を目指すという当社のビジョンに向けた重要な一歩です。」

 粉体塗料は、溶剤系や水系塗料とは異なり、効率性(Efficiency)、経済性(Economy)、卓越性(Excellence)、環境配慮(Ecology)の「4つのE」で、高く評価されており、建材、一般産業、家電製品、家具、自動車、3C製品※3などさまざまな産業のグリーントランスフォーメーションの推進において重要な役割を果たしている。粉体塗料は揮発性有機化合物(VOC)の含有量が少なく、液体塗料と比較してVOCの排出量を最大50%削減できるため、VOC排出基準遵守が可能となる。NPGのその他の用途としては、潤滑油、可塑剤、ならびにイブプロフェンなどの医薬品の製造などが挙げられる。

※1 「AP」はアジア太平洋地域を意味し、同製品がアジア太平洋市場向けに販売されることを示す
※2  湛江フェアブント拠点にて生産されるNPGのPCF値は、暫定的な計算に基づくものであり、実際の結果は異なる場合がある。同計算はISO 14067:2018に準拠して行われているが、同調査に関しては第三者によるクリティカルレビューやパネルレビューは実施されていない。BASF化学品中間体事業本部のrPCF製品は、各販売地域において、BASF標準製品と比較して少なくとも10%のPCF削減を実現している
※3 3Cは、コンピューター(Computer)、通信機器(Communication)、家電製品(Consumer electronics)を指す

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