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2025/4/4

【バイオイソプレンモノマー、SAF】日本ゼオンと米国Visolis社、生産設備の建設準備開始

 日本ゼオンVisolis, Inc.(米国カリフォルニア州、社長兼CEO:Deepak Dugar 以下、Visolis社)は、2024年3月に両社で締結したMOU*に基づき実施してきた、バイオイソプレンモノマーおよび持続可能な航空燃料(SAF)などの商業化検証がこのほど完了し、次なるステージとなる生産設備の建設準備段階へ移行することを決定した。生産設備は、Visolis社が開発した発酵プロセスで生産した中間製品を原料とし、化学プロセスでバイオイソプレンモノマーおよびSAFを商業規模で生産するもので、建設地については、現在複数ある候補地の中から検討を進める。
 日本ゼオンが2022年12月にCVCを運営するZeon Ventures Inc.(米国カリフォルニア州、代表者:高橋 和弘)を通じ、Visolis社に投資を行って以降、両社では次世代バイオベースマテリアルの開発と量産化に向けて強固な協力関係を築いてきた。今回のフィージビリティ・スタディにより、Visolis社の技術競争優位性が検証されたことを踏まえ、両社はバイオイソプレンモノマーとSAF生産のスケールアップに向け、更に緊密に協力していくこととなる。具体的には、バイオマス由来のイソプレンモノマーとSAFの研究開発は引き続きVisolis社で行い、日本ゼオンは、商業生産に必要な設備の詳細設計、立地評価、許認可申請等を担う。
 日本ゼオンの豊嶋哲也代表取締役社長は次のようにコメントしている。
 「バイオイソプレンモノマーとSAFは、持続可能な地球への貢献を目指すゼオンのサステナビリティ基本方針に合致した製品であり、本プロジェクトは、先端技術を有するスタートアップとの連携を通じて、『イノベーションでほかにない価値を提供する』というゼオンのマテリアリティを反映しています。Visolis社はゼオンにとって重要なイノベーションパートナーであり、両社で緊密に進めることで、イノベーションをさらに加速させていきます」
 両社は、今後も商業生産および製品の市場提供の早期実現に向けた取り組みを継続していく。

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