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2024/8/8
【バイオプラスチック】長瀬産業、オランダ TotalEnergies Corbion社と販売代理店契約を締結
長瀬産業は、TotalEnergies Corbion(トータルエナジーズ コービオン、オランダホルクム、CEO:Thomas Philipon:TEC 社)が扱うバイオプラスチック「Luminy® PLA(ルミニー ピーエルエー)」(※1)の販売代理店契約を締結した。同社は、日本市場で Luminy® PLA の拡販に取り組み、GHG 排出量の削減や、バイオプラスチック製品のものづくりにおける資源の再利用と廃棄物の最小化を図る資源循環型スキームを構築し、環境負荷軽減への貢献を目指す。長瀬産業は中期経営計画「ACE 2.0」の成長ストーリーにおいて、「基盤」「注力」「育成」「改善」の4つの領域を掲げ、商社、製造、研究開発の各機能を軸に事業を展開している。今回の契約を通じて、基盤領域である商社機能の強化とともに、育成領域である新規ビジネス開発に取り組んでいく。
TEC 社の Luminy® PLA は従来の PLA(※2)と比べて光学純度(※3)が高く、耐熱性や機械強度を持つ一般衣料や車両内装部品等を安定的に成型できる点に優れている。さらに、TEC 社は原料の乳酸と PLAの中間体ラクチドの製造において業界最大手であることから、PLA の需要増に対応するため、ケミカルリサイクルを積極的に推進している。加水分解による劣化などで使用済みになった PLA を分子レベルに還元、再合成し、新たに Luminy® PLA を生産するケミカルリサイクルを通じて、素材の持続可能な利用と環境への負荷最小化に貢献している。
今回の契約を通じ、TEC 社は持続可能なバイオプラスチックソリューションの普及を促進し、日本を含め世界の二酸化炭素排出量削減への貢献を目指す。長瀬産業は、Luminy® PLA を日本市場で拡販するとともに、今後は素材のさらなる機能拡張や顧客ニーズに応じた材料の配合・用途開発の提案に向け、NAGASEグループ内の研究開発機能と連携し、素材の評価・分析等の材料研究にも取り組む。
※1:Luminy®は TotalEnergies Corbion B.V. の登録商標
※2: PLA(ポリ乳酸)は、サトウキビやトウモロコシなど、植物由来の糖を原料とするバイオプラスチック。一般的なプラスチックと同じように成型が可能で、耐熱性や耐久性を持つ。また微生物の働きで分解される生分解性を有するため、廃棄後の環境に対する負荷が低いとされている。
※3:PLA には L-乳酸と D-乳酸の 2 種類の乳酸が含まれており、光学純度は PLA に含まれる L-乳酸の比率を示す。L-乳酸が多く含まれる(D-乳酸が少ない)ほど、高耐熱、高強度になる。
※:TEC 社 プレスリリース(英語版のみ)
https://www.totalenergies-corbion.com/news/expanding-luminy-pla-bioplastics-distribution-in-Japan
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