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2025/6/6

【段ボール原紙】ユニ・チャーム インドネシアと王子ホールディングス、協働しパームヤシ空果房を原料の一部に

 ユニ・チャームは、王子ホールディングスと協働し、パームヤシ空果房(EFB※1)を原料の一部に用いたEFB※1パルプ混抄※2段ボール原紙の開発に成功した。なお、同段ボールはユニ・チャームのインドネシア現地法人であるPT Uni-Charm Indonesia Tbk (ユニ・チャーム インドネシア)が製造する一部商品の梱包資材として採用される。

※1 パームの木になるパームヤシ房(アブラヤシ)から果実を取り出した後に残る空の果房。EMPTY FRUITS BUNCHの略
※2 紙の原料となるパルプに、木材パルプ以外の様々な素材を混ぜ合わせて作られた紙

 ユニ・チャームは、2020年に中長期ESG目標「環境目標2030」を策定し、「プラスチック問題への対応」「気候変動への対応」「森林破壊に加担しない調達」の3つを重点課題に掲げ、事業活動を通じた環境課題の解決に取り組んでいる。その一環としてユニ・チャーム インドネシアでは、2021年より「Ethical Living for SDGs」というコンセプトを掲げ、生活者が日常生活の中で無理なく環境に配慮した行動を実践できるよう、製品・情報・体験を通じた発信を行ってきした。一方、インドネシアをはじめとする東南アジア諸国では、アブラヤシからパームオイル※3を生産する過程でEFB※1が大量に発生しており、高水分・高灰分・高塩分の特性から活用が進まず、十分に資源として利用されていなかった。

 そこで、環境負荷の低減を共に目指す王子ホールディングスと連携し、EFB※1を原料の一部に用いた段ボール原紙の開発を進め、ユニ・チャーム インドネシアが展開する一部商品の梱包資材として採用することによって、これまで活用されてこなかった資源の有効利用を図り、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを強化することとした。

※3 アブラヤシの実から採れる植物油で、食品から日用品まで世界中の幅広い分野で利用されている

左から、パームヤシ空果房(EFB※1)、 EFB※1パルプ混抄※2段ボール原紙

 ユニ・チャームは、SDGs達成に貢献することを「パーパス」とし、環境問題や社会課題の解決と継続的な事業成長を両立し、事業を通じて持続可能な「共生社会」の実現を目指しています。しかし、多くの国や地域では、依然として十分な教育を受けることができないなど、自然環境保全についての知識格差は大きな課題となっている。同社は、このような課題の解決に向け、商品やサービスとともに、地域社会への啓発活動も展開しています。今後もこうした活動を通じて新たな価値を創造し、「共生社会」の実現に貢献していく。

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