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2024/11/24

【ビニル系床材、タイルカーペット】日本環境協会、シンガポールの環境ラベルと相互認証開始

 「エコマーク」を運営する日本環境協会は、「シンガポールグリーンラベル」(SGL)を運営するシンガポール環境協議会(SEC)との間で、「ビニル系床材」「タイルカーペット」の共通基準に関する合意書を締結した。

締結式の様子

 締結式は、アゼルバイジャン・バクーで開催されたCOP29シンガポールパビリオンにて、環境省の松澤裕地球環境審議官およびシンガポール持続可能性・環境省のスタンレー・ロー事務次官の立会いのもとに行われた。
 本合意書の締結によって、エコマークを取得しているビニル系床材およびタイルカーペットをSGLに申請する場合、共通基準についてはSEC側の審査が省略されることになる。本来、SGLの申請に必要だった試験の実施や証明書類などの提出が免除され、相互認証を活用することで申請に係る手間と時間が大幅に削減されることが見込まれる。
 SGL取得企業の5割以上はシンガポール以外のASEAN地域の企業であるほか、認定製品の7割以上が建材関連製品となっていることから、ASEAN地域の調達場面の多くでSGLが活用されていることが窺える。この相互認証の締結が、ASEAN地域への環境配慮型製品の輸出を行う日本企業にとって、プラスに働くことが期待される。
■相互認証協定(Mutual Recognition Agreement: MRA)とは
 相手国の環境ラベルの審査(もしくはその一部分)を自国の環境ラベル機関で実施することを可能とする二国間以上の協定。対象となる品目の環境ラベル基準を二カ国間で協議し、共通基準として合意した項目については、相手国の環境ラベルでの審査が省略されることとなる。
 相互認証の実施により、共通基準化の促進による事業者の開発・製造コストの削減、環境ラベルの申請コストの削減、海外市場参入の容易化、多国間で環境ラベルの認定商品が広く流通することによる地球規模での環境負荷低減などの効果が期待される。

相互認証のイメージ

 日本のエコマークは、ドイツ、北欧、北米、中国、韓国、タイ、台湾、シンガポール、香港、ニュージーランド、スリランカの11機関と相互認証協定を締結している。

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