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2026/3/24

【フィルム型ペロブスカイト太陽電池】積水化ソーラーフィルムら、営農型太陽光発電設備の水田での取り組みを開始

 積水ソーラーフィルムTERRA千葉大学千葉銀行およびひまわりグリーンエナジーの5者は、産学連携に関する覚書を締結し、フィルム型ペロブスカイト太陽電池を用いた営農型太陽光発電設備を2026年3月に千葉大学柏の葉キャンパスに設置、同連携による取り組みを開始した。

 2050 年のカーボンニュートラル実現に向けて再生可能エネルギー(以下、再エネ)の導入拡大が求められている。太陽光発電はその主力電源とされているが、日本は平地面積が少なく従来のシリコン系太陽電池では適地が限られることが課題として挙げられる。こうした課題に対して、農地は国内で膨大なポテンシャルを秘めており、営農型太陽光発電は、農業と太陽光発電を両立させる有力な選択肢として期待されている。
  積水ソーラーフィルムの親会社である積水化学工業(以下、積水化学)とTERRAでは2024年8月より、フィルム型ペロブスカイト太陽電池を用いたレンズ型モジュールを千葉県匝瑳市に設置し検証を進めてきたが、同連携では、農地の中でも高いポテンシャルを秘める水田への導入を視野に、実圃場での発電性能、農作物(稲)の成長環境等、フィルム型ペロブスカイト太陽電池ならではの有用なデータの更なる取得、検証を進めていく。

連携内容
1)実施場所:千葉大学柏の葉キャンパス内(千葉県柏市)
2)期間:2026年3月より3年間
3)内容:
 ・水田におけるレンズ型モジュールの性能評価の検証
   ・農作業、農作物(稲)の収穫量・品質への影響の検証
   ・温室効果ガス(メタン)発生量への影響の検証
4)その他
   ・同検証では、設置したフィルム型ペロブスカイト太陽電池から発電された電力は、千葉大学とTERRAのオンサイト型太陽光発電設備を活用した電力供給契約に基づき、千葉大学が買い取る予定。
   ・同連携に際しては、千葉大学コネクトが各社の仲介役を果たした。

設置架台の全景
設置完了したペロブスカイト太陽電池


各社の役割

 積水ソーラーフィルム:検証に用いるフィルム型ペロブスカイト太陽電池の提供及び設置仕様の検討
 TERRA:検証に用いる発電設備の建設及び運用・保守
 千葉大学:検証に用いる圃場の提供、農作業・農作物への影響評価
 千葉銀行:検証に用いる発電設備導入に係るファイナンス支援、ペロブスカイト太陽池を活用した農業経営モデルにおける事業性評価
 ひまわりグリーンエナジー:ペロブスカイト太陽電池を活用した農業経営モデルにおける事業性評価および千葉県内自治体及び事業者への普及促進

 
 5者は本連携を通じて、農地へのフィルム型ペロブスカイト太陽電池の実装に向けた課題解決を実現し、再エネの地産地消に貢献していく。
  積水化学と積水ソーラーフィルムは、今回の連携を通じて、フィルム型ペロブスカイト太陽電池の適用拡大による脱炭素社会実現への貢献を目指す。
  TERRAは、同検証を通じた営農型ペロブスカイト太陽電池モジュールの実用化により、日本全国における、特に自然生態系に配慮した望ましい営農型太陽光発電(ソーラーシェアリング)の展開を加速させることで、地域課題の解決、農業の持続可能性、ひいては、脱炭素化社会実現に貢献していく。
  千葉大学は、同検証を通じて地球温暖化、農業における夏の高温問題などの解決策や、ソーラシェアリングの有用性について科学的エビデンスを積み上げていく。また、2040年に向けてRE100(消費電力量の100%を再生可能エネルギーで賄うこと)を目指しており、カーボンニュートラルに向けた取り組みを進めていく中での一つの実績として今後の戦略に活かしていく。
  千葉銀行とひまわりグリーンエナジーは、地域まるごとGXを実現するべく、本検証を通じて、フィルム型ペロブスカイト太陽電池の社会実装による千葉県のカーボンニュートラル達成への貢献を目指す。

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