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2024/5/24

【フィルム型ペロブスカイト太陽電池】積水化学工業、東京都との港湾施設における国内最大規模の検証開始

 積水化学工業は、フィルム型ペロブスカイト太陽電池の実装に向けた取り組みを東京都と進めている。この度、東京国際クルーズターミナルへのフィルム型ペロブスカイト太陽電池の設置が完了、国内最大規模(2024年5月24日現在、同社調べ)となる港湾施設での検証を開始した。今後、2025年3月28日までを目途に、検証を通じて、耐風圧や塩害に対する耐久性などの確認を行う。
<共同事業内容>
1)実施場所
  東京国際クルーズターミナル4階デッキ部
  住所:東京都江東区青海2丁目地先
2)目的
  港湾施設は、脱炭素社会の実現に貢献する重要な潜在市場の1つであると考え、適用性を検証する。
  発電した電気は蓄電池に充電し、TOKYOサインの点灯に活用する。
3)役割分担
  東京都:総合調整および設置場所の提供など
  積水化学工業:研究計画の策定、ペロブスカイト太陽電池の設置、計測および分析、港湾施設への適用に向けた研究開発など

設置したペロブスカイト太陽電池
東京国際クルーズターミナルと設置場所

<フィルム型ペロブスカイト太陽電池の今後の展開>
 積水化学工業では、独自技術である「封止、成膜、材料、プロセス技術」を活かし、業界に先駆けて屋外耐久性10年相当を確認し、30cm幅のロール・ツー・ロール製造プロセスを構築している。さらに、同製造プロセス による発電効率15.0%のフィルム型ペロブスカイト太陽電池の製造に成功している。
 本件をはじめ、各種用途への設置を通して技術実証と設置・施工方法の確立を進めている。並行して、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金を活用し、1m幅での製造プロセスの確立、耐久性や発電効率のさらなる向上に向けた開発を進め、2025年の事業化を目指す。

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