アーカイブ情報
2025/9/7
【ペロブスカイト太陽電池】マクニカ、発電効率をアップしたPSCによる苛烈環境下での実証開始
マクニカは、発電効率をアップしたペロブスカイト太陽電池(PSC)による苛烈環境下での実証事業を開始した。今回の実証事業では、新規開発したPSCユニットを異なる工法で、「横浜港大さん橋」と「オフィスビル」の2カ所に設置し、苛烈環境と通常環境にて「耐久性」「発電対応力」の比較測定を実施する。
本実証事業は、環境省の「地域共創・セクター横断型カーボンニュートラル技術開発・実証事業」に、「港湾などの苛烈環境におけるPSCの活用に関する技術開発(委託)」として採択された。2023年度より3年間の技術開発・実証事業を実施し、今回が最終年度となる。本実証事業は、PSCの発明者である桐蔭横浜大学の宮坂力特任教授の指導の下、マクニカが代表事業者として、共同実施者であるペクセル・テクノロジーズ、薄膜加工技術を有し、ペロブスカイトの製造を担当する麗光との3社で推進している。
2024年度は、接着しない独自の新工法にてPSC72枚を設置し、正常稼働することを確認した。蓄電池やIoT機器を含めて設計した1.5kWのPSCユニットを用いて、重耐塩環境下において出力1kW規模での発電と定常電力利用を実現した。
2025年度は、「横浜港大さん橋」デッキ上に、昨年より発電効率を向上させたPSCユニット60枚(1kW相当規模)を設置し、昨年以上の発電量を目指す。さらに重耐塩環境下に加え、「横浜港大さん橋」デッキ上と同じPSCユニットを通常環境下にも設置し、重耐塩環境と通常環境との比較を行う。

<本実証の概要>
期間:2025年9月1日~2026年2月28日
場所:横浜港大さん橋国際客船ターミナル屋上広場、オフィスビル(非開示)
特性:①発電効率を向上させたPSCユニットを環境の異なる屋外2カ所に各60枚装着し実証を実施
②約6カ月の期間、重耐塩環境下と通常環境下でのPSCユニットのデータを測定し、「耐久性」「発電対応力」を比較
③蓄電池やIoT機器とのシステム統合を実施
④独自の新しい二通りのPSCユニット設置工法を比較
- カテゴリー
- コンバーティングニュース

