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2025/8/21
【ペロブスカイト太陽電池】リコー、東京体育館に庭園灯を設置し実証事業開始
リコー、リコージャパンは、東京都とともに、ペロブスカイト太陽電池の実証事業を開始する。このたび東京体育館において、この太陽電池を搭載した庭園灯を35本設置した。実証期間は、2025年12月までの約4か月を予定している。
また、実証期間終了後も継続して設置する予定であり、この場合には、ペロブスカイト太陽電池を搭載した庭園灯の日本初の実装事例となる。なお、この実証事業は2024年10月に東京都より採択を受けた開発事業者向け支援事業の一環として実施するもので、都は、Airソーラー※という名前を用いてペロブスカイト太陽電池の普及に向けた取り組みを推進している。
※Airソーラー(次世代型太陽電池)
ペロブスカイトと呼ばれる結晶構造を用いた太陽電池。東京都が2025年7月に実施した投票キャンペーンにより決定した名前。空気のようにあらゆる場所に設置されることを表すとともに、Anywhere(どこでも)、Innovative(革新的な)、Renewable energy(再エネ)の頭文字を取った言葉

この太陽電池は、軽量化が可能で、照度の低いエリアや垂直設置でも効率よく発電できるという特徴があり、既存のシリコン系太陽電池に代わる発電技術として注目を集めている。同実証ではペロブスカイト太陽電池を庭園灯に搭載し、屋外環境での発電量や耐久性を検証する。またインクジェット技術で作製した電池も搭載し、同様に検証を実施する。このインクジェット技術により、高生産性と低コストの実現が期待されている。
同庭園灯は、ペロブスカイト太陽電池を搭載しているため配線工事不要という特徴を活かし、設置可能場所の拡大とともに、災害時にも足元誘導灯として都民の安全・安心な生活にも貢献する。
リコーは、複合機の開発で培った有機感光体の技術を応用し、低照度の室内光でも発電する固体型色素増感太陽電池を2020年に世界で初めて発売した。2023年からはセブン-イレブン店舗での次世代太陽電池の実証実験を国内で初めて実施し、東京都大田区や神奈川県厚木市ともペロブスカイト太陽電池の実証実験を行ってきた。また、現在も東京都と都庁展望台で実装検証を行うなど、積極的な開発に取り組んでいる。今回の実証事業を通じて、ペロブスカイト太陽電池の早期事業化を目指す。
実証事業の概要
・実施内容
ペロブスカイト太陽電池を搭載した庭園灯を 35 台設置し、屋外環境での発電量や耐久性などの特性データを収集する。また、太陽電池で発電した電気を使って点灯し、夕方~夜間の足元誘導灯として活用する。
・場所
東京体育館(東京都新宿区) :2025 年 8 月~2025 年 12 月(予定)
■関連情報
ペロブスカイト太陽電池 技術サイト
https://jp.ricoh.com/technology/tech/138_PSC
固体型色素増感太陽電池 商品ページ
https://industry.ricoh.com/dye-sensitized-solar-cell
リコーのインクジェット技術の広がり
https://jp.ricoh.com/technology/inkjet
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