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2025/8/6

【ペロブスカイト太陽電池】三菱HCキャピタル、エネコートテクノロジーズ、北海道電力、共同実証実験を開始

 三菱HCキャピタルエネコートテクノロジーズ北海道電力は、ペロブスカイト太陽電池を活用した共同実証契約を締結し、2025年8月から共同実証実験*1を開始する。

 今回の実証実験では、これまで検証例が少ない低温環境下におけるペロブスカイト太陽電池の耐久性や発電特性に関する恒温恒湿室*2を用いたラボ試験と、実際の利用環境に近い実験施設での1年間にわたるフィールド試験を行う。これにより、積雪寒冷地にも適応可能な施工・管理方法を開発する。

 3社は、同実証実験を通じて発電特性の把握や施工方法のノウハウを獲得し、ペロブスカイト太陽電池の社会実装を牽引することで、脱炭素社会に貢献する。

■同実証事業の概要

 <スケジュールと概要>

2025年8月~11月北海道電力の恒温恒湿室を用いた低温環境下(約-25℃)における ペロブスカイト太陽電池の発電特性等に関するラボ試験
2025年11月~2026年10月北海道電力の実験住宅において、窓および外壁面に設置した ペロブスカイト太陽電池の発電特性等に関するフィールド試験

 <各社の役割>

三菱HCキャピタル・本実証実験のとりまとめ ・ペロブスカイト太陽電池・蓄電池の調達および保有 ・経済性の分析
エネコートテクノロジーズ・ペロブスカイト太陽電池の製造
北海道電力・実証施設の提供(同社総合研究所の敷地内) ・設置工事 ・試験データの取得、分析
北海道電力の実証施設 (赤枠のエリアの窓および外壁面に設置)
ペロブスカイト太陽電池

*1  三菱HCキャピタルとエネコートテクノロジーズは以下の資本業務提携を発表後、初めての実証実験

      2024年7月18日付ニュースリリース「三菱HCキャピタルとエネコートテクノロジーズが資本業務提携契約を締結

      https://www.mitsubishi-hc-capital.com/investors/library/pressrelease/pdf/2024071803.pdf 

 

*2  恒温恒湿室:温度と湿度をコントロールし、任意の環境を作り出す部屋

 

ペロブスカイト太陽電池とは

 ペロブスカイト太陽電池は、ペロブスカイト構造と呼ばれる結晶構造を持つ化合物を、太陽光を電気に変換する発電層として用いており、薄く、軽く、曲げることが可能な次世代太陽電池として注目されている。日本政府が「2050年カーボンニュートラル」の実現に向けて、太陽光発電をはじめとした再生可能エネルギー(再エネ)の普及を推進している一方、再エネ導入の適地は限られている。このようななか、政府はあらゆる場所に設置可能なペロブスカイト太陽電池の技術開発に力を入れており、その市場は、2035年には1兆円の市場規模になると見込まれている。

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