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2024/7/27

【ペロブスカイト太陽電池】日揮ホールディングスと日揮、CVCファンドを通じてエネコートテクノロジーズに追加出資

 日揮ホールディングスは、日揮と共同で運営するコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)ファンド「JGC MIRAI Innovation Fund」を通じて、次世代の太陽電池と期待されている「ペロブスカイト太陽電池」を開発する京都大学発スタートアップ、エネコートテクノロジーズへの追加出資を行った。
 ペロブスカイト太陽電池は、「軽くて・薄くて・柔軟」な物理的特性を有し、かつ日本が有する資源や薄膜太陽電池の先端技術を活用できることから、日本国内における再生可能エネルギーの導入拡大とエネルギー・経済安全保障を両立させる次世代エネルギー源として期待されている。
 エネコートテクノロジーズは、京都大学化学研究所の若宮淳志教授を中心とするグループの研究成果をもとに、カーボンニュートラル社会の実現に向けて、ペロブスカイト太陽電池の開発・製造などに取り組んでいる。また、2021年12月には新エネルギー・産業技術総合開発機構 (NEDO) が公募した「グリーンイノベーション基金事業/次世代型太陽電池の開発」にスタートアップとして唯一採択され、屋外向けの大型モジュールの試作ラインを立ち上げてサンプル供給を開始するなど着実に歩みを進めている。
 日揮グループは、CVCファンドを通じて「カーボンニュートラルの実現」「持続可能で強靭なインフラの構築」「人生100年時代を見据えた生活の質向上」「産業のスマート化」を対象テーマに、安全・安心で持続可能な社会システムの構築に寄与する革新的な技術やビジネスモデルを有する国内外のスタートアップに対し投資を行っている。
 日揮グループは2022年5月に、CVCファンドを通じてエネコートテクノロジーズへ最初の出資を行った。さらに2023年12月に、日揮は神奈川県およびエネコートテクノロジーズと「脱炭素化促進のためのペロブスカイト太陽電池の普及に関する連携協定」を締結し、2024年4月には、苫小牧埠頭、エネコートテクノロジーズとの3社共同で、日揮独自の軽量かつ着脱容易な施工方法を用いて、苫小牧港湾内の物流施設の屋根と外壁に設置する実証実験を開始するなど、エネコートテクノロジーズとの連携を強化している。
 今回、エネコートテクノロジーズの追加資金調達案と事業計画案を受けて、日揮グループとして、同社の持つペロブスカイト太陽電池技術への大きな将来性などを勘案し、CVCファンドを通じた追加出資を決定した。追加出資を通じ、同社の技術に日揮グループが有する太陽光発電分野で培ったエンジニアリング技術を融合させ、相互の連携を一層強化することで、安心安全な「どこでも発電所TM」の確立を目指し、ペロブスカイト太陽電池の早期社会実装に貢献していく。

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